A様は喘息を悪化し、咳と腰痛に悩まされ、食事も十分に摂れない日々が半月以上続きました。同じ頃、一方ではB様が風邪や体の震えで自信を無くされ、食欲も活力も低下し入浴もなかなか出来ませんでした。お二人は会えない日が続いてもお互いに、「Aさんどうしてる?」「Bさん元気にしてる?」と気にし合っていました。
ある日、テレビで流れていたお風呂の番組を観ながらA様が「ええなぁ。」と言われ、A様が体調のいい時に広告チラシの割引券を見つけてはよく行かれていた銭湯「ゆらら」のことが話題に出ました。すると、「ゆららに行きたい。」と久しぶりに意欲的なお声を聴くことができました。偶然B様も銭湯がお好きで、当分行けていないから入りたいとのことでした。
後日、職員と3人でゆららに行きました。行かれる前からA様ははしゃいでおられ、B様はご自身が目が見えない事への不安もありつつも行きたい気持ちでおられました。浴室に入るとA様は目が見えないB様の事をしっかりとサポートしてくださり、その後にご自身も存分に風呂を楽しまれました。お二人は「3人で裸の付き合いが出来た」という事でも満足されたそうです。その後日も当事業所のお風呂に二人で仲良く入られました。
今ではお二人とも体力を元に戻され、以前のように事業所の台所仕事をしてくださっています。
数日後、ご利用者から「ゆららにまた行こう。また皆で裸になろうで。」という話になり、また3人で行きました。今度は自ら健康の為に楽しんで動こうというお気持ちが強かったようでした。
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