2018/04/16 16:37:43
A様は喘息を悪化し、咳と腰痛に悩まされ、食事も十分に摂れない日々が半月以上続きました。同じ頃、一方ではB様が風邪や体の震えで自信を無くされ、食欲も活力も低下し入浴もなかなか出来ませんでした。お二人は会えない日が続いてもお互いに、「Aさんどうしてる?」「Bさん元気にしてる?」と気にし合っていました。
ある日、テレビで流れていたお風呂の番組を観ながらA様が「ええなぁ。」と言われ、A様が体調のいい時に広告チラシの割引券を見つけてはよく行かれていた銭湯「ゆらら」のことが話題に出ました。すると、「ゆららに行きたい。」と久しぶりに意欲的なお声を聴くことができました。偶然B様も銭湯がお好きで、当分行けていないから入りたいとのことでした。
後日、職員と3人でゆららに行きました。行かれる前からA様ははしゃいでおられ、B様はご自身が目が見えない事への不安もありつつも行きたい気持ちでおられました。浴室に入るとA様は目が見えないB様の事をしっかりとサポートしてくださり、その後にご自身も存分に風呂を楽しまれました。お二人は「3人で裸の付き合いが出来た」という事でも満足されたそうです。その後日も当事業所のお風呂に二人で仲良く入られました。
今ではお二人とも体力を元に戻され、以前のように事業所の台所仕事をしてくださっています。
数日後、ご利用者から「ゆららにまた行こう。また皆で裸になろうで。」という話になり、また3人で行きました。今度は自ら健康の為に楽しんで動こうというお気持ちが強かったようでした。
2018/03/13 18:54:57
7年前の3月11日は、忘れもしない東日本大震災が起きた日です。
この震災により被害に遭われた方々を悼み、そしてこのような大惨事がまた起きぬことを願い、皆さんとで黙祷いたしました。
現地ではまだ困難な状況の中、過ごされる方も多いですが復興に向けてお祈り申し上げます。
写真は黙祷直前の集合写真です。
2018/02/26 11:08:39
90代のA様が病気がちになられ、体調に対する不安の訴えとともに昔の学校の生徒・教育の事をよく話されていました。A様は若い頃から定年まで中学の教師として勤め、校長先生としても生徒に厳しくそして愛情を持った教育者でした。実際に勤めていた学校に行くと少しは気持ちが前向きになれるかと思い、本人の口から出るいくつかの学校名を基に数件連絡を取り、A様の思いを話しました。車椅子での学校見学と生徒との触れ合いをお願いするが数件断られ、唯一、浦崎中学の小原校長が引き受けてくださいました。小原校長は「A様は自分達の大先輩です。気持ちは分かります。体調が優れないなら早い方がいいですね。」と快く応じてくださり、「今週、立志式があるので来ませんか。」とお誘いをくださいました。A様に浦崎中学へ行く話をすると喜ばれて、昔勤めていた頃の事を話してくださいました。
当日は車移動にて少し疲れを見せておられましたが、立志式に参加し、式の後に生徒や学校関係者に声を掛けられると「頑張るんだよ。立派になれよ。」と、教師の顔になり、懐かしそうにされました。小原校長はその後、在校生の父兄や身内の中に教え子がいるかもしれないと、調べてくださいました。
A様が浦崎中学へ訪問した事とその経緯などが毎日新聞に記事として取り上げられ、それを見た60年前の教え子から「面会に行ってもいいですか。」と事業所に連絡がありました。再会できる日の少し前にA様の体調が急変し、入院されましたが、教師だったA様と中学1年だった教え子が60年ぶりに再会しA様は涙を流しました。当時の写真を一緒に見ながら娘様もとても喜ばれました。
この翌日、A様は亡くなられ、ご家族からは「最後に良い思い出を残してくれてありがとう。」との言葉を頂きました。
2018/01/08 16:22:50
〜 臼と餅と暖を囲んで多様な交流がありました 〜
地域福祉センター仁伍では年の瀬になると餅つき祭りを行うのが恒例になっております。この度も地域の方々・ご利用者・職員と協同で12月24日に開催させていただきました。
ご利用者や地域の方々とは、「餅は小豆ときな粉はいるなぁ。」「寒いけぇ、汁もんがええな。」など相談しながら準備を進めて参りました。豚汁の仕込みをしたり餅を丸めるご利用者、本腰をいれて杵で餅をつくご利用者、ステージで飛び入り参加し「福の山音戸」を踊るご利用者など、祭り当日だけでなく、準備段階からそれぞれ思いのままに参加されています。
何かを囲んで自由に人が集まる。多様な交流の場となりました。
2017/12/16 08:23:42
仁伍地域で毎年恒例となりました「もちつき祭り」を、今年も開催いたします。
熱々のもち米を地域の方・ご利用者とでつき、ハーモニカ演奏や琴と三味線のステージなども予定しています。生演奏で味のある曲を聴きながら楽しみましょう。
懐かしいと思われながら餅を丸める方、「初めて杵を持つ」というお子さんなど皆で賑わい、年の瀬を迎えましょう。
日時:2017年12月24日(日)
10:00〜13:00(雨天決行)
場所:地域福祉センター仁伍
にご広場
(電話 084-973-0832)
福山駅を北へ大きな寺や神社の間を縫うように10分程歩いた所に地域福祉センター仁伍があります。この“仁伍”という名前はセンターを開設させて頂いている町内の地名です。“仁”は、親しむ、人の心。“伍”は、仲間になる、交わる。という意味があり文字通り、人の交わりを大切にした地域です。
介護が必要となった高齢者(主に認知症高齢者)が、今までの人間関係や生活環境をできるだけ維持できるよう、「通い」を中心に「訪問」「泊まり」の3つのサービス形態が一体となり、24時間切れ間なくサービスを提供できるのがその大きな特徴です。