介護の現場で働いていることもあり、認知症や障害のある人と本当に共生出来る町にしたいと思って、地域の住民と一緒に餅つき大会やキャンプなどのイベントを年に3、4回企画している。こうした活動を通じて痛感するのは、人口が都市部に集中し、地方では人が減るような状態が続く中、自分たちが住む地域への帰属意識が希薄になっていることだ。行事への参加も中高年が中心で、若い人だちとの世代間の交流が少ないのが実情。
町づくりの中心は住民だが、不景気で収入が不安定になると、自分のことに精いっぱいで、周囲にまで頭が回らない。平成の大合併で自治体の規模が大きくなり、地城ごとの特色が薄れていることも問題だと思う。
国は、競争優先の社会とは違った方向を目指すような政策を講
じ、権限や財源をしっかり地方に移して、住民が安心して町づくりを行えるような環境を整えてほしい。
NPO法人「地域の絆」代表理事 中島 康晴さん(35)福山市木之庄町
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