本ブログにおいて今までは、主として地域密着型サービスとしての取り組みや、考えを述べてきました。これからは、遅蒔きながら、小規模多機能型居宅介護に絞って話を展開していきます。
小規模多機能型居宅介護は、厚生労働省令にもあるように「居宅において自立した日常生活を営むことができるよう」支援していくことを目指した在宅ケアを基本方針としています。長期宿泊や、居住を前提として運営されるべきものではありません。昨今では、高齢者専用賃貸住宅や、住宅型有料老人ホームを併設して、居住機能を設けている事業所も急増していますが、「利用者が住み慣れた地域での生活を継続することができるよう、地域住民との交流や地域活動への参加を図りつつ」(厚生労働省令)サービスの提供を図ることを鑑みると、利用者の地域性への配慮は不可欠に思います。つまり、併設する居住施設に入居している利用者は、やはり、事業所のある日常生活圏域内に住んでいた利用者でなくてはならないと私は考えます。自宅で生活が困難なために、住み替えを行ったとしても、その住み替え先は、「住み慣れた地域での生活」が継続できる範囲の地域内になければならないと思うのです。でなければ、「在宅」の定義が非常に曖昧模糊としていき、特別養護老人ホームが「施設」で、高齢者専用賃貸住宅が「在宅」だという区分に無理が生じてくるはずです。小規模多機能型居宅介護と居住機能を併設した事業所は、「ミニ特養」と化してしまう恐れがあり、そうならないためにも、利用者の地域性に最大限配慮し、在宅の担保を堅持する必要性を感じます。
地域の絆では、利用者が住んでいる地域にこだわった支援を行っています。利用者が住んでいる地域には、様々な人間関係があります。行きつけの商店やお店、隣近所のお付き合い、習い事の先生や生徒の関係など。そのような関係性を維持・活用した支援ができるのも、「利用者の住み慣れた地域」に私たちがこだわり続けているからだと考えます。昔から仲の良い近隣住民に、要介護状態になった夫婦世帯の見守りをお願いしたり、近隣住民に、散歩の付き添いや、軽微な家事支援をお願いすることもあります。
住み慣れた地域に利用者が住み続けることに対して、下記の効果があると私は信じています。
�〕�用者が住み慣れた環境の中で、暮らし続けることができる。
�⇒�用者の支援を専門職だけではなく、地域住民・商店・企業・学校等の総力戦で実践する必要性が生じる。
�C楼茲涼罎諒〇祺歛蠅�地域住民に明確化される。
�だ験莢歛蠅鯤�えている他者を、自分のこととして考えて行動する契機になる。
�ッ楼莉嗣韻領呂撚魴茲靴覆ぬ簑蠅髻∋堋�村及び都道府県、国レベルの問題として捉える契機になり、結果として、政策への問題意識が向上する。
�γ�もが自分らしく、安心して暮らせる地域づくり、延いては、日本全体の社会システムの再構築に繋がる。
確かに、過疎地や、山の中腹にある団地やニュータウンに在住のケースや、より強度な見守りやケアが必要なケース等、住居の住み替えが有効なケースが増えています。家族機能の低下もその一因でしょう。その際には、是非「利用者が住み慣れた地域での生活」が継続される範囲内の地域へ移り住むことを提唱したいと思います。
利用者が「役割を持って家庭的な環境の下で日常生活を送る」「食事その他の家事等は、可能な限り利用者と」(厚生労働省令)職員が共同で行うことを鑑みても、対象利用者は認知症高齢者であることは明白です。地域の絆における利用者を分析しても、97%の方が認知症です。また、診療報酬の改定後(2006年度)病院の平均在院日数は急激に減少し、医療依存度の高い利用者が在宅で増加傾向にあり、その受け皿としても小規模多機能型居宅介護は期待されています。地域の絆でも、胃瘻造設の方や、末期癌の方、IVH中心静脈カテーテル留置の方、導尿の必要な方などの、受け入れを行っています。厚労省の解釈通知上は、「看護師又は准看護師は、常勤を要件としておらず、毎日配置していなければいけないということではない」となっていますが、看護職は常勤の配置が望ましく、また、1名ではとうてい不安であり、2〜3名の体制で臨んでいます。また、協力医療機関は、24時間365日体制のある総合病院と、身近に相談できる医院・診療所の双方からの協力が望まれ、その体制づくりが求められます。
創設以降、対象利用者は中重度の方と厚労省も示している通り、報酬設定を鑑みても、上記のような利用者を対象としなければ、経営が成り立たないのが現状です。施設の新築・改修等にもよりますが、人件費率を考えると月額550万の収入を切れば、経営は難しくなると私は考えています。であれば、おのずと平均要介護度が3の利用者を受け入れていかなければなりません。
効率と効果のことを考えると、要介護3の方の在宅支援は動線のことを考えても、人手がかかります。収支のやりくりをしていくためには、�/Π�の質の向上、��業務の効率化、��車で5分圏内の利用者の利用促進、が不可欠です。�,蓮⊆舛旅發で�知症ケア・医療的ケアの実践可能な人材育成、�△蓮�日常的な業務改善の取り組み(動線短縮や、ミスの削減、効果的情報共有システムの確立等)、��は、日常生活圏域の中でもさらに、近隣にお住まいの利用者に利用していただくことで、訪問・通いサービスにおける移動時間の短縮化を行い、より密度の濃いケア・サービスの提供に繋げることが目的です。特に、訪問のことを考えると、車で片道30かかる利用者宅へ訪問した場合、移動時間だけで往復1時間かかかってしまい、一方、車で片道5分の利用者だと、往復10分の移動時間で済み、その分、訪問回数を増やすことや、訪問時間を延ばすことも可能となります。また、より近隣の地域住民との交流も促進され、その効果は非常に大きなものがあります。
建物については、様々な設置基準がありますが、市町村によって解釈の仕方が大きく異なりますので注意が必要です。各面積の数値を、壁芯面積で測定するのか、内法面積で測定するのかは非常に曖昧です。ちなみに、厚労省の基準では介護保険施設は絶対的に内法面積で、その他の施設については、特に基準を設けていないとしています。
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