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NPO法人 地域の絆

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中島康晴

地域の絆 代表理事 中島康晴

『小規模多機能型居宅介護における広報・営業活動のあり方�◆�

2010/07/14 12:00:00  地域密着型サービス
 広報・営業活動を始めるにあたっては、その前に、法人・事業所による具体的なケア・サービス提供方針を明確化し、それを営業担当者が理解しておくことが大前提となります。この点を不明確にしたまま営業活動を展開しても、まずその効果は見込めないと前回お話ししました。以下その続きを叙述します。
 地域の絆では、「認知症ケア」及び「医療依存度の高い方へのケア」を中心に据えた方針を具体的に先方に伝えている旨前回お話ししましたが、もう一つの具体的方針として、「コミュニティケアの実践」について説明をしております。自治会が主催する地域行事等に利用者と職員で参画(夜店を出したり、清掃等)していること、事業所が主催する地域行事を、利用者と職員が協働で運営していること、そのことで、利用者に、地域住民としての役割を、地域の中で担っていただく支援を行っていることをお伝えしています。地域に開かれた事業所であること、そのことで、地域住民と利用者の交流が促進され、「徘徊」時における見守り等の協力が地域住民より得られていることや、避難訓練を自治会と共同開催していることで、災害時のリスクの軽減が図れることも事業所の強みであるので伝えます。
 その他、説明しなければならない運営方針は山ほどあります。サービス提供範囲、営業時間、送迎時間への対応、「通い」「訪問」「宿泊」の利用頻度等。
 このようにみてくると、営業担当者は、法人・事業所の具体的なケア・サービスの方針を熟知していなければならない事が理解されるでしょう。そしてこれは、営業活動時のみならず、実際のケア・サービス場面において全職員が理解しておかなければならない内容でもあります。利用者・家族と対面時、常に判断基準として持っておかねばならぬ方針だからです。その点において、経営者には、法人・事業所の具体的な運営方針を示す責務があり、それが出来ない限り、営業担当者は効率的・効果的な営業活動が展開できず、また、現場職員も自信を持ち、迷うことなくケア・サービス提供を行うことが出来ない状況に陥ってしまうと言えます。効率的・効果的な営業活動には、経営者による具体的方針の提示が不可欠なのです。それを示すことが出来ていないにも関わらず、営業担当者の非効率・非効果ぶりを嘆いてみてもそれは、本末転倒ではないでしょうか。
 因みに、地域の絆における営業担当者は、各事業所の管理者・主任が担っています。営業担当者に求められる要素として、�ゞ饌療�ケア・サービス提供方針を熟知しており、��決定されていない詳細な質問にも即答でき、�1超叛茲汎嬰�以上の専門性を有していること、が要諦であると私は考えます。そのような観点から、管理者・主任を営業担当者としております。むろん、営業担当者を別途配置する余裕が当法人にはありませんので、このような体制で臨んでいるともいえますが、結果として、そのことが功を奏していると認識しております。
 続いて営業先について定義する必要があります。遮二無二走り回っても、これも非効率と言わざるを得ません。サービスを提供する事業所と利用者が繋がるためには、そのための経路を創っていく必要があります。どのような経路を経て、私たちは利用者と繋がるのでしょうか?居宅介護支援事業所からの紹介を最重要視され、営業活動している他法人の職員さんの話を聞いてみても多くは「苦戦」を強いられているようです。居宅介護支援事業所は、重要な営業先であると認識して差し支えないと考えますが、それだけでは不備と言わざるを得ません。ケアマネジメントの紹介・移行経路を見ていくと、このことは理解されます(図)。居宅介護支援(以下居宅)と同様に、小規模多機能型居宅介護(以下小規模)においても、ケアマネジメント機能があることを自覚し、言わば「居宅」の営業先も、「小規模」の営業先となることを熟知しておく必要性があるのです。ビジネスモデルの視点から見れば、両者は「競合」していることになるのかも知れませんね。
 地域包括支援センターや、医療機関の地域連携室、民生委員等の地域住民に対しては、要介護高齢者と認定されるであろう利用者の紹介先として、紋切り型に「居宅」を選択するのではなく、ニーズが「小規模」に適している利用者は、直接「小規模」へ紹介いただくよう説明しておく必要があります。「居宅」及び「施設・居住系サービス」しか選択肢のなかった所へ、「小規模」も選択肢として設けていただくよう説明するのです。
 地域の絆の事例でも、地域包括支援センターや、医療機関から「居宅」へ紹介された利用者が、その1カ月以内に当「小規模」へと紹介されて来られたことが幾度とありました。利用者の権利擁護の立場からも、直接「小規模」へと紹介いただいておれば、その負担も軽減できたはずです。利用者本位の意味からも、私たちは、積極的に� 銑�の機関及び人々に説明をしていかなければなりません。
 以上のことから営業先の定義は、� 峙鐶陝廖↓�地域包括支援センター、�0緡典ヾ悄↓っ楼莉嗣韻箸覆襪海箸�理解されます。私たちの仕事は、事業所を既に利用されている利用者に対する権利擁護の実践です。その意味においても、営業活動は効率的に行う必要があります。短時間の営業活動で、効率的に、営業先に私たちの思いと方針を伝えていく必要があります。また、営業担当者が複数いる場合には、担当者同士の連携が不可欠となります。
 地域の絆では、営業手順として、営業先の一覧表を作成し、相手の方と具体的にどのような会話をしたのか?反応はどうであったか?を毎回記載し、組織内での情報共有を行います。また、一覧表は、地域ごとに分類されており、動線を無駄なく効率的に訪問ができるように工夫をしています。

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中島康晴 特定非営利活動法人 地域の絆 代表理事
1973年10月6日生まれ。大学では、八木晃介先生(花園大学教授・元毎日新聞記者)の下、社会学を中心に社会福祉学を学ぶ。巷で言われる「常識」「普通」に対しては、いつも猜疑心を持っている。1億2千万人の客観性などあり得ない事実を鑑みると、「普通」や「常識」は誰にとってのそれであるのか、常に思いを巡らせておく必要性を感じる。いわゆる少数派の側から常に社会を捉え、社会の変化を促すことが、実は誰もが自分らしく安心して暮らせる社会の構築に繋がると信じている。
主な職歴は、デイサービスセンター生活相談員、老人保健施設介護職リーダー、デイサービス・グループホーム管理者。福祉専門職がまちづくりに関与していく実践の必要性を感じ、2006年2月20日特定非営利活動法人地域の絆を設立。学生時代に参加した市民運動「市民の絆」の名前をヒントに命名。
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