菅政権が打ち出している「ペイアズユーゴー原則」。最近よく耳にしませんか。このように政府が新たなキーワードを掲げた際、ついつい猜疑心を持って見てしまうのは私の性格が捻くれている所為かも知れません。「歳出増等を伴う施策の導入・拡充では、それに見合う安定的な財源を確保しなければならない」※意味だそうです。
また同じく政府は、全省庁の政策的経費を概算要求段階で前年度より原則10%カットする方針を打ち出しています。
財政難の顕著な我が国において如上の視点は、必要不可欠な取り組みとして多くの方が肯定的な捉え方をされているものとお見受けしています。財源が限られている中、支出を抑え、やむを得ず新たな支出を行う際はその財源を確保した上で実施すること。子どもにも分かりやすい道理かも知れません。
しかし、少し近視眼的過ぎやしないかと私は考えます。各省庁であったり、自治体の各部署内において、無駄を削減することは非常に重要な視点ではありますが、各省庁・部署を跨いだ総体的な理念・ビジョン・方針がなければ持続可能な社会構築には繋がりません。本来であれば、総体的な理念や方針の下、財政投入する部分と削減する部分を明確化し、効果的施策の下、総体的な無駄の削減が成されるべきでしょう。つまり、部署によっては赤字覚悟で財政投入すべきものがあるはずだと申し上げたいのです。費用対効果の高いものや、市民の生活基盤を支えるために必要不可欠なものはたとえ赤字になってでも財政投入すべきであるのは自明の理ではないでしょうか。極端な話、赤字になるからと言って、病院や消防署、警察署はいらないと言う人はいないはずです。費用対効果の高いものとしては、まちづくり活動を行う市民団体への助成や、コミュニティビジネス、社会的企業、NPOへの支援が考えられます。
国家レベルにおいてこの国をどの様な国にしていくのか。自治体レベルにおいてこのまちをどの様なまちにしていくのか。その理念・方針・ビジョンを分かりやすく明示することなくして、部門毎に支出の削減を実践しても、長期的に更なる財政難を招き入れるだけです。
ペイアズユーゴー原則は、よって総体的な視点で成されるべきですが、それより以前に、まずは総体的ビジョンを誰にでも分かりやすく明示することが求められているのです。
※『介護ビジョン』2010年10月号 日本医療企画 P19
日本福祉図書文献学会 弟13回 全国大会
京都ノートルダム女子大学で開催されました。第7回日本高齢者虐待防止学会広島大会の分科会でお世話になった三好明夫先生にお誘いいただき参加することが出来ました。また、二日前広島市内でお会いした学会代表理事の中川るみ先生とも再会を果たし貴重な時間を頂戴しました。
現在NPOを立ち上げて、これから共生ケアの実践に取り組もうとされている非常に志の高い実践家・研究職の方とも交流が果たせ、今後に繋がるネットワークをつくれたようです。嬉しい限りです。
閉鎖された各地域内の実践も重要なのですが、その枠を超えて地域間の連携を取ることで、各地域の実践は更に発展していくことはソーシャルキャピタルの概念で説明されているところです。
この様に、地域の枠を超えたネットワークづくりが今年度の私の目標です。
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