過日参加させて頂いた東京のセミナーでは、サービス付き高齢者向け住宅の整備において、そこには「自治体ごとの解釈の相違」があるとのご発表がありました。そして、そのことによって、事業者としての整備に支障が生じ、事業者にとってもクライエントにとってもマイナスになるものが多くあるとのご指摘でした。
さて、地域福祉を実践する者として少し整理をさせて頂きたいと思います。結論を問えば、ローカルルールは果たして悪か?と言うことになりますが、私自身はローカルルールなるものは、自治体が責任を持ってやる限りは、積極的に定めればよいと考えております。これだけ地域性が異なる状況下で、画一的なルールで物事を進めること自体に問題があると唱えます。
ただし、自治体が主体的・自律的に結果にまで責任を持つことがその根底にあります。たまに(?)見受けられるものとして、担当者の不勉強・無知によって、その独り善がりなルールが振りかざされることがありますが、これなどは真の意味におけるローカルルールとは言えますまい。
介護保険事業者と異なり、サービス付き高齢者向け住宅の設置者の殆どは営利法人であると聞きます。その際に留意しなければならないのは、地域共同体や、まちづくりをしっかりと担保した実践をして頂きたいことにあります。私の存じ上げる大手の営利法人はその点をしっかりとご理解されていらっしゃるのですが、それはまだまだ主流のお考えとは言えないようです。
新自由主義や経済至上主義によって、地域コミュニティは破綻した側面があると自身は認識しております。次の件を添えて、警鐘を鳴らしておきたいと思います。
「際限なく拡大するグローバル企業にとってもっとも邪魔なのは、歴史や伝統に根ざした地域共同体であるという。独自の規制をもち、結束が固いからだ」※。
地域共同体や地域コミュニティを逆に強化するサービス付き高齢者向け住宅の運営を切に要望していきたいと思います。
※田中 優子氏「風速計」『週刊金曜日』P.9 2012年5月11日号(894号)。
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