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NPO法人 地域の絆

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中島康晴

地域の絆 代表理事 中島康晴

たまには、どうでもいい話を

2013/09/22 19:03:25  食べ歩き
 当法人のホームページを管理して頂いている知人から、中島さんのブログは長くて読みにくい、そして、難しいと指摘を受けたことがあります。だから、アクセス数が伸びないんだと…。そこまでは、言われなかったかな。そこで、趣味は何かと聞かれました。趣味と仕事に線引きのない生活仕様を有する私は直ぐに答えが出てきませんでした。読書にセミナー受講等々全て仕事に関連するものばかりで、自身は趣味と思っていても、一般的にはその様に捉えて頂けないものばかりが彷彿されました。その中で、唯一挙がってきたのが、「食べ歩き」でありました。知人は、透かさずそれをブログの項目に入れ、「読みづらい」ブログの合間に執筆するように提案してくれました。その方が多様な人々に読んでいただけるだろうと…。そんな有難い提案を頂いておりながら、また「食べ歩き」の項目も設けて頂きながら、全く以て私は従来通りの執筆を続けておりました。そんな、良心の呵責からも、また、有難い知人の提案をたまには実行しなければとの思いから、今回はその「食べ歩き」について、叙述してみようと思います。専門職は、自らの実践を言語化できなければならない。これは予てからの私の口癖ですが、今回はこの「食べ歩き」を言語化してみようと言う試みです。

 見知らぬ地に訪れた際、当然にやるのはその地における食事の確保です。それも出来れば、その地でしか食すことのできない美味しいものであるべきです。美味しい不味いは、基本的に個人差がありますので、押し付けは最も忌避すべきことです。しかし、私ながら有する一つの指標は、値段との関係性にあります。つまり、800円の上手いハンバーグ屋さんがあって行列が出来ていたりしますが、そのハンバーグを2,000円にしたらそれでも客はそれを上手いと感じるのか、と言うことです。直言すれば、高い値段を出して上手いものを食べると言うことは極当たり前の事だと言えます。500円の上手いものは、500円だからこそ上手いのかもしれません。それが、1,000円であっても同様に上手いと感じるのかには思案が必要です。その意味において、27年間生活した大阪は、500円で上手いものを探すには誂え向きの絶好地であると思い起こされます。200円を切る値段の立ち食いうどんのなんと上手いことか。と言うことで、私の有する一つの指標は、値段が重要であると言うことです。

 見知らぬ地でお店を探す際は、インターネットやランキングは参考にはしますが、あまり当てにはならないと思っています。先ほど申し上げた通り、上手いと感じるものには個人差があります。私が上手いと思ったものを、他者が上手いと感じるとは限りません。その意味において、ランキングは参考にはなるものの重大な決め手にはならない訳です。後は、自分の足で稼ぐしかありません。街中を歩きながら探すのです。

 私がどんな基準で、店舗選びをしているのか、敢えて彷彿しながら言語化してみます。まず、立地条件ですが、表通りに面していても看板が目立たず、存在を過大に広告していない店か、裏通りにある店を探します。当然に、価格等を看板に書いている店にはあまり興味がありません。理由は、客を選んでいるその姿勢にあります。客に選ばれる料理には然程興味がなく、自らの追及する料理を提供したい店側の姿勢が想像できます。つまり、自分の料理の味の分かる客に食べてもらいたいと言うことでしょうか。客が店を選ぶのだから、俺も客を選ぶんだと言う気構えが見えてきそうです。その意において、夜しか開店していない店にも魅力を感じます。ランチはサービスタイムであることが多く、本来の自分の仕事に集中するために敢えて夜しか開けていないのではないかと勝手な期待をしてしまうわけです。つまり、どのような基準かと申しますと、自分の料理にこだわりがあると言うことが要諦であると思うのです。自分の満足できる料理しか提供できないと言う確たるこだわりです。また、それを仕事として継続してくためには、そこに飽くなき向上心が無ければその動機は維持できないと理解しています。よって、老舗は上手いとの指標も持っています。

 次は、店の前を通り過ぎた際に匂いを嗅ぎます。店外に好きな香りが溢れていれば、好印象を抱くわけです。これは、全く経験則上の話ですが、匂いと味はとっても密接な関係にあって、味以上に匂いは重要であると昨今認識を強めています。よって、匂いと味には相関性が強くあると思っていますので、自身が好きな匂いではない店には入らないようにしています。

 最後に、例えば「○○屋 渋谷店」と言った複数店舗を経営している店も進んでは入りません。チェーン店の味は基本的に信じることが出来ません。なぜなら、料理にはマニュアルがないからです。例えば、レトルトで同じタレやスープ、食材も全く同じものを用いたとしても、調理の方法が微妙に変われば全く異なる結果が出るのだろうと思っています。大学時代よく通っていたラーメン屋さんは、今でも、麺の茹で加減をタイマーには委ねません。恐らく、室内の湿度や温度によって、またその時の麺の状態によって、茹で加減を変えなければならないからだと観察しています。必ず、一旦自身の口の中に入れて確認して出しているのですから。だから、お好み焼きでも、店員さんによってその結果が異なるので、あの店員さんに焼いてもらいたいという思いになったりするのでしょう。もっと言えば、寿司屋などは、客の好みや、体調を見ながら握り方を変えていくとも聞きます。客の反応を見ながら、調理方法を微妙に変えることもチェーン店には難しいことかと思われます。

 さて、ここまで書きながら彷彿されてきた一つの事はやはり仕事に関連することでした。最低限のサービスの質を保つためにマニュアルを忌避する気はありません。むしろ、それが全くなければ、専門性と組織性の基本を伝える事に私たちは多大な困難を感じてしまいます。その意味において、マニュアルは必要悪と認識しながら、導入すべき範囲を決めて導入を進めていくべきものであると考えています。一方でマニュアルを守るだけでは、その仕事が不十分であることも理解しておく必要があります。特に私たちの仕事は、クライエントの表情を見ながら、微妙な体調や思いの変化を察して理解しながら、そのやり方を臨機応変に変化させていく必要があるからです。如上のチェーン店が、そうでない店舗に対抗するためには、マニュアルの整備と同時に、その時々に変化する自身とその組織、あらゆる環境要因、そして、客の変化に対応できる職員ひとり一人の洞察力と思考力が強く求められるのでしょう。当然、その根底には、実践の拠り所たる共通の理念と方針があることは言うまでもありません。このまま書き続ければ、やはりまた仕事の話に終始してしまいそうです。知人の助言をまたも反故することになりますので、今回はここで筆を置くことにしますが。



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中島康晴 特定非営利活動法人 地域の絆 代表理事
1973年10月6日生まれ。大学では、八木晃介先生(花園大学教授・元毎日新聞記者)の下、社会学を中心に社会福祉学を学ぶ。巷で言われる「常識」「普通」に対しては、いつも猜疑心を持っている。1億2千万人の客観性などあり得ない事実を鑑みると、「普通」や「常識」は誰にとってのそれであるのか、常に思いを巡らせておく必要性を感じる。いわゆる少数派の側から常に社会を捉え、社会の変化を促すことが、実は誰もが自分らしく安心して暮らせる社会の構築に繋がると信じている。
主な職歴は、デイサービスセンター生活相談員、老人保健施設介護職リーダー、デイサービス・グループホーム管理者。福祉専門職がまちづくりに関与していく実践の必要性を感じ、2006年2月20日特定非営利活動法人地域の絆を設立。学生時代に参加した市民運動「市民の絆」の名前をヒントに命名。
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