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NPO法人 地域の絆

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中島康晴

地域の絆 代表理事 中島康晴

今こそ大同連合の秋 ��

2014/10/20 14:17:29  社会福祉


 厚生労働省(以下厚労省)は、介護保険にかかる施設・在宅サービス事業所の「経営実態調査」の結果をさる3日発表しました。同結果を踏まえて、財務省の諮問機関たる財政制度等審議会は、介護報酬を2015年度に全体で6%以上引き下げるよう10月8日提言しました。

 このことは、社会福祉法人を対象にした社会保障費の削減案とも言えますので、高齢者福祉の分野に留まらず障がい者福祉、児童福祉の分野にまで波及してくることが想定されます。いまこの社会における社会保障は減退と退廃の一途を辿っております。人々の経済格差を広げ、信頼の関係を稀釈化させ、本来市場原理にそぐわない領域にまでこの原理が侵食することで人々の暮らしの質を貶めています。

 今私たちに求められているのは、多少の思想や立場の違いを超えて、幅広い人々が、人々の暮らしと権利を守るために実に広範な連携と連帯の行動を起こすことにあると考えます。当事者・家族・支援者、そして、福祉経営者や議員、行政職員とが幅広い連携のもと大きな動きを起こすべく準備をはじめるべきだと考えるのです。

 いま社会福祉従事者は分野や職種を問わねば400万人は下らないと認識しています。今後介護人材の増加を踏まえると、この数は20年先には500万人を前後すると推察されます。そこに、当事者・家族を含めるとその数は更に倍増するのです。非常に残念なことは、人々の社会福祉の向上のために本来連携するべきこれらの人々が、分散・分割した実践を行っていることにあります。そして、中には、この“仲間”同士が対立している事象すら見受けられるのです。権力が民衆を統制する際の常套手段は、「分割支配」であると言われて久しい※。私たちは、分割・分断の中で活動を続けるのではなく、人々の社会福祉の向上、権利擁護といった大局観をもって連帯と連携へと向かうべきではないでしょうか。

 当然にこれは容易なことではありません。微妙な立場の違いからも、これらの人々は対立を起こす傾向にあるからです。しかし方法はあると私は考えています。なぜならば、これらの人々は本来対立すべき立場にはないからです。まずは、多少の違いを乗り越えるために、私たち自身が対話を重ねることから始めるべきだと考えます。その根気のいる対話の先にこそ、私たちが目指すべきあるべき社会の姿が見えるのです。


※ 著・パウロ=フレイレ、訳・三砂ちづる『新訳 被抑圧者の教育学』亜紀書房2014年1月P.229 「少数者が多数者を支配するとき、抑圧するときのやり方は、多数者を分割して、それを維持するようにすることである。これが少数者の権力を継続させるために不可欠の条件となる」。



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中島康晴 特定非営利活動法人 地域の絆 代表理事
1973年10月6日生まれ。大学では、八木晃介先生(花園大学教授・元毎日新聞記者)の下、社会学を中心に社会福祉学を学ぶ。巷で言われる「常識」「普通」に対しては、いつも猜疑心を持っている。1億2千万人の客観性などあり得ない事実を鑑みると、「普通」や「常識」は誰にとってのそれであるのか、常に思いを巡らせておく必要性を感じる。いわゆる少数派の側から常に社会を捉え、社会の変化を促すことが、実は誰もが自分らしく安心して暮らせる社会の構築に繋がると信じている。
主な職歴は、デイサービスセンター生活相談員、老人保健施設介護職リーダー、デイサービス・グループホーム管理者。福祉専門職がまちづくりに関与していく実践の必要性を感じ、2006年2月20日特定非営利活動法人地域の絆を設立。学生時代に参加した市民運動「市民の絆」の名前をヒントに命名。
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