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NPO法人 地域の絆

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中島康晴

地域の絆 代表理事 中島康晴

シュヴァイツァーの倫理と私の社会福祉における立ち位置

2009/09/21 12:00:00  社会福祉
地域の絆では、子どもと同伴で職員さんは出勤しています。利用者にも、子どもにも、働く職員にとっても良い取り組みになればいいなぁと思っております。
「これまでの倫理は、『自己自身のみを問題とする自己完成を目指す倫理』と『他者への献身という能動的倫理』の二つを真の意味で一つに結合することができなかった。しかし生への畏敬の倫理においては、『自己に対する真実の倫理は、それと気づかれぬうちに他者への献身の倫理に移っていく』」。(『人間と生命』「シュヴァイツァーにおける生命観」河野真氏監修 田路慧氏編集 ふくろう出版 P.118)
 もう一つ、フリーのルポライターである鎌田慧氏から、引用してみる。「自分だけの成績があがれば、自分だけがいい学校にはいれれば、自分だけがいい会社にはいれれば、自分だけの生活がよくなれば、自分の家族だけよくなれば、自分の会社だけ発展すれば、そして、自分の国だけが豊かな、そして強い国になれば。こうして、ぼくたちは、まわりのひとの不幸に気づかず、隣国のひとびとを不幸にしても平然としているようになる。
日本はそのようにして、不幸な歴史をつくってきたし、みんなが不自由な時代を送ってきた。他人を不自由にして、自分が自由になれることなどけっしてありえない」(『ぼくが世の中に学んだこと』ちくま書房)。
 私は社会福祉の専門職であるが、私の社会福祉に対する価値はこの文章から生まれている。他人を不自由にする社会を自らが構成しておいて、その中で自分が自由になれることなど決してありえない。この自明の理が、私の社会福祉における立ち位置である。
 自分が「豊か」な生活を送るために、他者の「豊か」さを追求することが社会福祉の原点であると考える。認知症の方が安心して暮らせる地域をつくることで、自分も安心して認知症になれることと同じであり、本文章たちと、私の社会福祉に対する立ち位置には、一定の整合性を感じている。

Date 2009/09/21
中島康晴 特定非営利活動法人 地域の絆 代表理事
1973年10月6日生まれ。大学では、八木晃介先生(花園大学教授・元毎日新聞記者)の下、社会学を中心に社会福祉学を学ぶ。巷で言われる「常識」「普通」に対しては、いつも猜疑心を持っている。1億2千万人の客観性などあり得ない事実を鑑みると、「普通」や「常識」は誰にとってのそれであるのか、常に思いを巡らせておく必要性を感じる。いわゆる少数派の側から常に社会を捉え、社会の変化を促すことが、実は誰もが自分らしく安心して暮らせる社会の構築に繋がると信じている。
主な職歴は、デイサービスセンター生活相談員、老人保健施設介護職リーダー、デイサービス・グループホーム管理者。福祉専門職がまちづくりに関与していく実践の必要性を感じ、2006年2月20日特定非営利活動法人地域の絆を設立。学生時代に参加した市民運動「市民の絆」の名前をヒントに命名。
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