地域の絆における地域密着・交流の実践として、�^Щ�活動�∩蠱民臀�事業��ペットボトルキャップとプラスチックトレーの回収について前回は叙述しました。
今回はその続編として、「ボランティア制度の活用」についてご紹介します。地域密着や交流は、ただ待っていてもなされるものではありません。こちらから、積極的に仕掛けていかねばならないものです。その具体的取り組みとしての報告です。
施設ケアも在宅ケアもコミュニティケアの一環であることは周知の通りでしょう。両者の違いは、利用者の生活拠点が施設にあるのか自宅にあるのかこの点にのみ依拠されています。つまり、地域でなされるケアと言う点において、両者はコミュニティケアの一環と言えるわけです。
私も介護保険施設で働いていたことがありますが、施設ケアの場では、このコミュニティケアの視点が持ちにくいのではないかと実感しています。介護保険施設に勤めていた当時、今から6年ほど前のことですが、利用者の主なニーズは外出支援でした。入所者の殆どの方は、1年間で1・2回程度の外出の機会しか与えられていませんでした。今は分かりませんが、無論、当時は他の施設も全く同じような状況にありました。これは重大な権利侵害ではないかと考えましたが、外出支援には人手が必要です。施設内を歩行器でやっと歩ける方が、屋外では車いすでの移動になってしまいます。ほぼ一対一の職員配置が必要です。職員の人員配置からいって、日常的な外出は不可能な状況でした。では、施設職員で対応できないことは、利用者に諦めてもらうのか?
そうではないと思いました。そこで、社会福祉協議会を経て外出ボランティアを募集したところ、5・6名の協力者が得られました。その方々のお力を借りて、一人の職員で5・6名の利用者の外出支援が出来たのです。この経験は、施設ケアをコミュニティケアの視点で捉えた実践だと後に理解しました。そういったこともあって、地域の絆では、ボランティアの受け入れを積極的に行ってきました。
受け入れに関しては、「ボランティア活動における留意点」のご説明をさせていただき、活動内容・活動動機・趣味や特技をお伺いするようにしています。継続的な活動を促進するためです。当法人ではそれに加えて、ボランティア制度を導入しております。地域の絆が運営するセンターで介護ボランティアに参加して下さった方に対して、活動時間に応じて30分で1きずな(50円)分のセンターでのサービスを受けることができるといったものです。1年間で貯めることが可能なのは100きずな(5000円)ですが、きずなには有効期限がありませんので、10年間で1000きずな(50000円)貯めることも可能です。受けることができるサービスとしては、喫茶コーナーや足湯の利用料、地域密着型サービス利用における食費・おむつ代・宿泊費等に充てることができます。きずなを貯めた本人もしくは、家族の方へのサービス提供が可能です。
数字的に参考にしたのは稲城市の取り組みですが、自治体が実践されている多くは、ボランティア活動者の介護予防の視点が強く含まれています。ボランティア制度きずなは、介護予防の視点も持っていますが、第一義は地域交流です。だからこそ、夏休み等で遊びに来る子どもたちもボランティア制度の対象としています。我が国は30年後には30人に一人の方が認知症になると言われています。その時の支え手は今の子どもたちです。少しでもセンター利用者にかかわってもらうことが、30年後の地域づくりに繋がるとも考えています。
制度をスタートさせたのは、2007年11月。制度登録者数は、現在30名。その内、日常的・継続的に活動されている方は7名です。7名の大まかな内訳は、図1のようになります。65歳以上の方のうち2名の方が、要支援高齢者です。その他、年に一度、庭の松を剪定して下さる方や、夏休みに敷地内の草取りをしてくれる小学生の参加もあります。利用者のご家族の方が、不定期に活動されているケースもあります。
但し、制度の対象活動は、あくまで「介護ボランティア」、つまり、センター利用者の支援をしてくださる活動の内、図2の��項目にしています。NPOの活動・運営にご協力していただいたボランティアの方に、遣り甲斐と、きっかけ、そして、少しの還元を提供する構造になっています。ですので、次号でご紹介する地域交流事業と称した、地域住民を巻き込んだイベントの運営等におけるボランティア活動は、ボランティア制度の対象活動にはなりません。地域交流事業等で活動いただいている登録ボランティアと、ボランティア制度に登録いただいているボランティアを合わせると60名程度のボランティア登録があります。イベント運営におけるボランティア活動などは、どこからどこまでが、イベント参加者で、ボランティアなのか、非常に区別がつきにくく、運営に対して何らかの協力をしてくださっている方などは、多いイベントで優に40人は上回っている状況にあるため、制度の対象とするには難しい点が多々あります。また本来、地域福祉活動とは、提供する側と受ける側が曖昧模糊とした関係の中で成り立つものではないでしょうか。
かてて加えて、古くから地域活動の担い手となっている方にとってみれば、ボランティアをどの様に定義するかなどは愚問であり、今まで「当たり前のこととしてやってきた」ことであって、ボランティア制度におけるポイントの還元など、全く興味がなく、よって、制度には登録しない地域住民も数名おられます。ポイントなど還元されなくても、出来ることは協力すると心強いご意見をくださる方々です。このことからも、どちらかと言えば、新規のボランティア活動を促進する手段としてこの制度は有効であると考えています。
ボランティア活動の継続性は、その活動内容の量的・質的変化を伴います。継続していく中で、自分に出来ることが他にもあることに気づいていただけたり、また、職員がボランティアの主体性を引き出すことで、初めは利用者から一歩離れていた活動をされていた方が、アクティビティの支援をしてくださるようになったこともありました。
継続した活動をしていただくためには、職員一同常に感謝の気持ちを忘れず、それをボランティアに表現して返していくこと。そして、ボランティアおひとりお一人の活動における自己実現を心からサポートしてく「姿勢」(これだけで十分だと思います)が不可欠です。
次回は、「地域交流事業」と「小地域支援計画づくり」についてご報告致します。