先月の話になりますが、2009年11月6日(金)の中国新聞の紙面「高い日本の子どもの貧困率」(国立社会保障・人口問題研究所の阿部彩さん指摘)に興味深いことが書かれていました。それによると―――18歳未満の子どもがいる家庭に絞った「子どもの貧困率」は(日本において)06年、14.2%だった。
各国共通のデータで子どもの貧困率を比べると、日本(03年、13.7%)はOECD加盟30カ国の平均12.4%を上回り、12番目に高い。さらに着目するのは、日本は、収入自体で計算した子どもの貧困率は12.8%であることに対し、収入から直接税と社会保険料を引き、児童手当など社会保障の給付を加えた再分配後だと、13.7%に悪化する―――のだそうです。
つまり、他国に比べわが国においては、「貧困」層に対する税の徴収が厳しく、社会保障が手薄い現状が浮き彫りとなっているということです。以前本ブログにて、格差社会においては、階層の如何に関わらず多くの方がストレスを感じ、「貧困層だけでなく中間層や高所得層でも死亡する危険性が高まること」の記事(読売新聞 2009年11月21日)をご紹介致しました。
現政権がまず行うべきことは、「貧困」層への再分配を率先して行い、この格差を一刻も早く是正することであると認識しています。その意味において、「子ども手当」は、所得制限の無いかたちではなく、「貧困」層により手厚い支援を行うべきですし、現金支給ではなく、現物支給で行うべきと考えます。現金支給であれば、これも先のブログでお話しした「定額給付金」の要素と変わらぬ弊害を起こしかねません。各家庭において、手当が子どものために使われなければ、単なるバラマキと言われても仕方ありません。子ども達にしっかり還元される手当の構築が望まれます。
全米ソーシャルワーカー協会におけるソーシャルワークの定義では、「現在の社会政策の改善と開発にかかわる」とその実践内容の一つが明らかにされています。わが国におけるソーシャルワークの現状は如何でしょうか?
このような時代であればこそ、社会福祉専門職が、上記のような政策への提言を行い、その「改善と開発」を実践することが望まれていると考えます。