1月7日(金)はコミュニティホーム仁伍開設以後の地域交流開始の日となりました。地域の絆では、地域交流は建物建設の1年前から始めるとの認識で実践しておりますが、この度の「はじめ」は開設した後の始動を意味するものです。
コミュニティホーム仁伍の所属する自治会、仁伍町内会では、住民が集うことのできる屋内空間として仁伍会館を有しています。しかし、仁伍会館は山の中腹にあり、長い階段を登らなければ館内に立ち入ることが不可能でした。特に高齢者の中にはこの階段を昇ることが困難な方もいらっしゃいました。そこで、懇親会の折老人クラブの会長に、そのような方のために、是非とも当ホームの法人研修室を活用していただきたいとお願いさせていただいたのです。法人研修室は3階にありますが、エレベーターがあるため階段の昇降が困難な方でも安心してお越しいただくことができ、また、当法人としても法人理念を鑑みると地域の方に積極的にご利用いただくことを地域支援の足掛かりとしたい旨、会長に打診させていただきました。すると早速、2・3日後に会長様より、次回の老人クラブの新年互礼会に使用させてもらいたいとご連絡をいただき、1月7日にご利用の運びとなりました。法人としては喜ばしい限りです。
地域の方が、このように日常的に施設を出入りしていただくことで、私たちは地域住民の人柄や思いに触れることができます。そのことを継続する中で、地域住民の「ニーズ」を把握することが出来るものと考えています。ここで、「ニーズ」と括弧付きで書いたのは、ニーズとは何か?ということに対する答えを自身は持ち合わせていないからです。ニーズは、地域の成熟度や発達段階、そしてその時々に変化するものであり、可変的で流動的なものであると解釈しています。だからこそ、日常的な関わりが必要不可欠であり、地域の方が日常的に施設に訪れるという行為は、新たな「ニーズ」の把握に繋がり、それに応じて対応及び実践内容を変化させていくことが地域支援の要諦であると近頃は認識しているところです。ですので、この関わりの中で、私たちが地域のためにできることを更に深めて学び、それを実践に変えていくことが求められて行くのでしょう。だからこそ、今日の実践はその「はじめ」に過ぎないのです。
会の中には、当ホームと併設の地域福祉センター仁伍の利用者も参加されています。施設は自治会に所属しているわけですから施設利用者も地域住民です。地域の中で、主体的に役割のある存在として関わりを持たせていただくことは、地域ケアの一環としても非常に大事な取り組みです。また合わせて、地域住民と職員との関わりも量・質ともに増えることとなります。今回は、法人本部の神原が祝辞を述べさせていただきました。
私たちに気を使われてか、多くの住民がエレベーターを活用して3階に来られました。帰りは、ほろ酔いの方もいらっしゃったためか、更に多くの方がエレベーターで玄関に降りられていました。また、帰り際4月の定例会のご予約もいただき職員一同大変喜んでおります。
このような日常的な繫がりに甘んじることなく、それはそれで日々大切に紡いでいきながらも、住民の思いや考えを肌で感じ、その時々のニーズに応じた実践へと繋いで行く、変化させて行くことがこれからは求められるのだと理解しているところです。焦る必要はありませんが、一歩ずつ確実に地域支援の在り方を熟成させていければと考えております。その営みこそが、利用者が安心して暮らせる地域づくりへと繋がるのです。
法人本部職員による祝辞
貴重な機会をいただけたこと、老人クラブの皆様に感謝申し上げます。
多くの方にご来所いただけたこと深くお礼申しあげます。
絨毯の上でできる全天候型カーリング 皆様ご熱心にされています。
利用者も参加されています。非常に集中された表情をされていますね。
私たちのまちづくりの中心には利用者がいらっしゃいます。
次回のご来所、心よりお待ち致しております。ご利用有難うございました。