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NPO法人 地域の絆

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中島康晴

地域の絆 代表理事 中島康晴

定向進化の果てに

2013/07/22 12:01:12  社会全般
 第23回参議院選挙の投開票から一夜が明けました。全く予想通りの結果を確認するや、昨夜は、いつもの様に通常業務を粛々と熟しておりました。

 素人にも予測が可能なこの結果。理由は、大きく3つありました。2点は言わずもがな、分かり切っていることですのであまり叙述の必要はありますまい。多くの死票を創出する小選挙区制度によるものと、前回を更に下回る約53%(朝日新聞社によれば52.61%)という低い投票率によるものです。この2点を鑑みれば、この度の結果も真なる民意を反映したものではないことは明白でしょう。しかし、ここで憚りながらも、認識せざるを得ないもう1つの要素に触れない訳にはいかなくなりました。それは、選挙制度や投票率の低さとも間接的に関連する国民の民度の低さにあります。

 経済優先・憲法改正・TPP交渉本格化・原発再稼働これらのことを国民が容認したことを本結果は示しているわけです。その陰で、我々は社会保障の減退をも受け入れたことを忘れてはなりません。そして、その利が国外に逃れていく可能性をも甘受したのではないでしょうか。現下の社会は、一部の人々の被害を強いる社会であると若輩は認識します。ここで「犠牲」と敢えて表現しないのは、被害者の視点に立てば自ら進んで被害に応じている例はほぼ皆無であると考えるからです。よって、「犠牲」などという曖昧な表現は用いない方がよろしい。福島県民はもとより、未だ福島第一原発の最前線で復旧作業を行っている作業員の方々、沖縄県民、また地域性を度外視すれば、児童や障がい者そして、私たちの支援の対象者たる高齢者その他多くの少数派の被害の上にこの社会が成り立っていることは明白な事実であります。そして、その一部の被害は、あらゆる格差を生み出し、本来は手を繋ぐべき人々の信頼関係を挫き、憎悪感を生み出し、そして対立関係を乗じさせることでしょう。本来であれば利害を一致するべき人々が分断をして一体誰が利を得るのか。このようなことすら分からぬ民族に陥っていることが残念でなりません。

 消費増税や、インフレターゲットと相まって、社会保障費が減退すれば経済的格差は更に拡大することになります。経済的格差が、経済以外の多くの種別格差に帰結することは自明の理です。健康や社会的関係の質(情緒性・暴力性・信用の水準等)における格差にもそれが発展するのです。社会的包摂ではなく、社会的排除の傾向は今後ますます強化されていくことでしょう。

 如上の様な大局観を描きながら、各地域で地道な取り組みをしていかなければならないのが、私たちソーシャルワーカーの今現在の在り方となってしまいました。なぜに、大局観を抱く必要があるのか。それは、如上の政策の免罪符に私たちの尊い実践が活用されることが無いようにご留意頂きたいからであります。彼らの免罪符のために、私たちの実践があるのではありません。クライエントのためにその実践があることを常に思い抱きながら、本質あるソーシャルワーク実践を重ねて頂きたいと願っております。

 言いたくはありませんが、今この言葉が何度も脳裏を掠めます。「その国の国民は、自らの民度以上の政府を有することはできない」。



Date 2013/07/22
中島康晴 特定非営利活動法人 地域の絆 代表理事
1973年10月6日生まれ。大学では、八木晃介先生(花園大学教授・元毎日新聞記者)の下、社会学を中心に社会福祉学を学ぶ。巷で言われる「常識」「普通」に対しては、いつも猜疑心を持っている。1億2千万人の客観性などあり得ない事実を鑑みると、「普通」や「常識」は誰にとってのそれであるのか、常に思いを巡らせておく必要性を感じる。いわゆる少数派の側から常に社会を捉え、社会の変化を促すことが、実は誰もが自分らしく安心して暮らせる社会の構築に繋がると信じている。
主な職歴は、デイサービスセンター生活相談員、老人保健施設介護職リーダー、デイサービス・グループホーム管理者。福祉専門職がまちづくりに関与していく実践の必要性を感じ、2006年2月20日特定非営利活動法人地域の絆を設立。学生時代に参加した市民運動「市民の絆」の名前をヒントに命名。
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