2005年4月18日某週刊誌の投書欄に投稿しましたが、掲載されませんでした。
本欄にて最近「介護予防」についてのやり取りがあったが、私も思うところがあるので以下叙述してみたい。
「予防重視型システムへの転換」は現国会審議中の介護保険法改正案の目玉である。結論から言うと、「介護予防」を目玉と捉えた所に問題があると考える。「介護予防」を必要な視点の一つであるとは考えるが、それを優先順位の最上位に持って来る所に疑問が生じる。現場の人間として「介護予防」たるリハビリの必要性は実感するところではあるが、それはあくまで高齢者の生活をより豊かにするための「手段」であって「目的」ではない。その「手段」を重要視するところに違和感をおぼえるのである。それは、「介護予防」を重要視し目的視することで健常者中心主義へと発展することへの危惧からくる。
世の中には常に優位的基準がある。時に「常識」や「普通」と言われるものであるが、それは社会的弱者の論理を度外視した基準でもある。そういった意味では、健常者の「普通」は障害者の「普通」ではありえない。「介護予防」を重要・目的視することは障害者を健常者の「普通」に当てはめることに繋がる。
大切なのは、高齢者ひとり一人が納得した人生を最後まで送ることである。誰だって自分の事は自分でしたい。そのために「介護予防」は必要であるが、それはあくまで豊かな生活を送るための一つの「手段」でしかない。