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NPO法人 地域の絆

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中島康晴

地域の絆 代表理事 中島康晴

『まちづくりとしての小規模多機能ケア』

2011/05/30 12:00:00  地域密着型サービス

『小規模多機能ケアに求められる人材マネジメント� �

江田島市三高⇔宇品港の航路にて。潮風と風景は、これだけで素敵な資源だといつも思って移動しています。
 小規模多機能型居宅介護(以下「小規模」)の課題を集約すれば3つの視点で叙述することができると考えます。�〕�用者の利用頻度の調整、��中・重度の障害をお持ちの利用者への対応、��人件費高騰の問題。

 �,�25名の登録者に対する通い・宿泊サービスの定員調整の困難さを指し、それを成すためには利用者・家族に対する説明力と調整力を兼ね備えた計画作成担当者の存在が不可欠となります。�△任蓮�医療依存度の高い利用者と認知症の利用者への対応ができる専門性の高い介護職の存在が求められます。そして��においては、�´△寮賁臉�が低ければ低いほど、人手を投入しなければ対応ができなくなる現状があるわけです。

 如上の課題を鑑みると、「小規模」運営の要諦は人材マネジメントにあることに気づかされます。そもそも福祉業界そのものが、商品・製品を殆ど介さずサービスを提供する業態です。すなわち、職員の皮膚の内にある専門性と組織性が、“商品・製品”であり、サービスとなるのです。この様な業態で人材育成が最重要視されるのは自明の理と言えます。その中でも、「小規模」は、それが最も強く求められている事業であると私は考えています。

 そのことあって「地域の絆」では、人材マネジメント方針を掲げています※HP参照。すなわち肝要となる育成にだけ目を奪われるのではなく、育成を中心に据えながら、求人・採用・配置・評価・処遇の方針と実践内容を掲げているのです※HP参照。

 また、人材育成の実践に当たっては、何を目的に実践するのかを明確化しながら進めることにしています。福祉業界における人材育成の目的は大きく2つあるはずです。一つは福祉専門職として、もう一つは法人職員としてそれぞれのあるべき姿に到達するためのものです。福祉専門職のあるべき姿としては、厚労省の示す「求められる介護福祉士像」やそれぞれの専門職の掲げる価値や倫理を実践できる専門職の育成が考えられますし、法人職員のあるべき姿としては法人理念遂行のために必要な職員の育成が求められているはずです。しかしながら、それではまだ曖昧です。そこで、「地域の絆」においては「求められる職員像」を掲げています。法人として、どのような人材を育成するべきかを、より具体化・明確化しているのです※HP参照。法人職員共通の像のみならず、介護職員・指導的職員・計画作成担当者・管理者・組織像といったカテゴリー毎に状態像を明記することで職員も自身の目標設定がしやすくなると考えています。

 私は人材育成は組織立って行うべきものであると認識しております。利用者のケア同様、人を育てることには非常に重い責任があります。それを一人の職員に任せておいては、必ずやその職員は潰れてしまうことでしょう。個人の責任で対応できるものでは決してありません。そのことをまず組織として明示することがトップには求められるのでしょう。本ブログではまずそのための方針例をお示ししました。

 実はもう一つ重要なことがあります。「小規模」単独の法人が何処まで人材マネジメントに取り組めるのかについては大きな課題があるわけです。「地域の絆」においても県内5拠点の運営の中から、研修・研究センターを立ち上げ法人独自の人材マネジメントを実践する準備が整ったところです。「小規模」単独の法人であれば、法人独自の実践は決して容易なものではありません。その際に必要な2つの視点をここではご披瀝しておきます。一つは、前号でお伝えしたネットワークの構築を通しての研修が考えられます。また、事業所間での連携が取れるようになれば、相互における実習の派遣・受入も可能となります。「地域の絆」では、現在もそのような取り組みを行っているところです。

 もう一つは、日々の業務を活用して育成する視点です。いわゆるOJTですが、業務やケア場面を活用して育成に当たるのが本来のOJTです。しかしここでお伝えしたいのは、OJTのための業務を設けることにあります。私たちの実践で申し上げれば、直ぐに解決できる一つの課題について解決策を話し合うミーティングを毎日行っています。挙がってきた解決すべき課題に優先順位を付け、チームで一つに絞った課題について解決策を論じます。ミーティングの時間は毎日15分ですが、それを毎日繰り返すことで「考える」「問題意識を持つ」職員の育成を狙っているのです。その他、インシデント報告や苦情処理報告の書類は代表者が全てに目を通し、要因分析における不明な点や、対応策の甘さについて毎回指導を行っています。事業規模の大きくない法人では、このように日々の業務の中で人材を育てる視点が効力を発揮するものと考えます。



ジャーナリストとソーシャルワーカーの関係

2011/05/21 12:00:00  社会福祉
江田島市沖美町 サンビーチ沖美のホテルから撮影。特に朝は絶景です。
 本日は京都に来ていましたので、地元紙の京都新聞を早朝読んでいました。ジャーナリストを志していた折、入社試験の二次選考で落ちた会社です。

 「天眼」というコラムにて、大阪大学総長の鷲田清一氏の文章が掲載されていました。原発に関する記述です。「(原発の脅威を)ほんとうはすでに知っていたはずだったのだ。チェルノブイリでの爆発のとき、東海村での臨界事故のとき。いまは亡き高木仁三郎らによる再三の警告、不屈の警告にもふれていた。が、焦らなかった。それらをきちんと受けとめず、それらにしかと耳を貸すこともなく、『豊かな』電力供給に浴してきた私たち…。
 見えているのにだれも見ていないことがあること、そのことを有無を言わせず見せつけたのが、今回の事故だった」※。

 「ほんとうはすでに知っていた」「見えているのにだれも見ていない」。本当でしょうか?原発の脅威やその危うさを多くの市民は知っていたのですか?では、高木仁三郎なる科学者を皆様ご存知でしたか?ジャーナリストを志していた私は、もちろん存じていますが(私と同じく離婚歴がおありであるということも知っています)、多くの国民はご存じなかったのではないでしょうか?それでいて、知っていたことを前提に、国民の普遍的な責任にされては少し困惑しませんか?それは、私だけでしょうか?

 申し上げたいことは、真実は、多面的な視点から捉えて初めてその把握に近づけることが出来るということです。原発の問題に関しては、CO2を出さない、化石燃料を使わない環境に優しいという一側しか、多くの市民は知らされていませんでした。社会構造上、原発推進に優位な情報ばかりが、流されていたことが大きな側面としてあります。

 物事の真実を突き止めることは、おおむね不可能な作業であると私は認識しています。ただ、それに近づく努力を人類は惜しむべきではないとも考えます。その作業に必要な視点は、社会が普遍的に「普通」や「常識」と捉えている視点から全く異なる視点へと見方を移して、社会を捉え直すことにあると自身は考えています。1億8千万人の普遍的な価値など世の中には存在しません。その様な定義は、物理的にあり得ない代物です。「普通」や「常識」は、社会の優位的な価値規範として存在し、しかしながらそれは障害者や認知症高齢者のそれでは断じてありません。おそらく多数派のそれでしかないのでしょう。しかし、それは真実ではないのです。真実は、その真逆の視点からも、多様な角度から見てみて、初めて理解されるものだと若輩は信じています。その視点において、「普通」や「常識」はそもそもが偏向した存在なのです。

 この度の原発においては、原発ありきの多数派の情報が優先されて流された結果、原発に偏った電力設備の投資が推奨されました。その意味において、これはジャーナリズムの敗北であったと私は考えます。

 私はジャーナリストとソーシャルワーカーはその実践に多くの共通項があると認識してきました。また、そのような視点で、ソーシャルワークの実践を行っています。社会が普遍的に持っている「普通」や「常識」、「公理」といったものとは、全く異なる見方や考え方があることを世の中に提示することがその共通項であると認識しています。社会の「常識」や「普通」は、多数派のものであって、私たちが支援の対象としているクライエントのものではないことが殆どです。そう考えると、ジャーナリストの仕事は、多数派ではなく、少数派の声を拾い上げて世の中に伝えて行き、結果として、そのバランスの中でより真実に対する認識を社会に広めることにあると言えます。一方、ソーシャルワーカーは、生活課題を抱えていらっしゃるクライエントの視点に立ち、クライエントが自己決定を担保されながら自分らしい生活を送れるよう社会環境に対する働きかけを行う専門職です。クライエントの権利擁護を突き詰めて考える以上、社会変革へのアプローチは避けては通れぬ実践となるはずです。

 双方共に、社会の主流として扱われない人々の声を代弁し、社会変革を促進するという点において大いに共通項があると信じてやみません。100人いれば、100通りの「普通」や「常識」がある。これが唯一の正答でしょう。であればこそ、1つしかないかの如き「普通」や「常識」に揺さぶりをかけることが、真実に近づく第一歩であり、クライエントの権利擁護にも繋がるはずです。

ソーシャルワーカーの仕事は、社会的弱者の側に立ち社会と対峙すること、変革を促進することにあります。ジャーナリストの仕事も、少数派の声を拾い上げ、それを社会に提示し、社会変革を促進することにあります。その営みを通じて、実は、多数派も自分らしく安心して生活できる社会の構築が望めるのです。

 残念なのは、ジャーナリズムも、ソーシャルワークも、社会環境と対峙し、変革を促進する視点を失いつつある点にあります。ジャーナリズムは、批判的視点を欠落させ、大衆迎合的な報道が主流になりつつありますし、ソーシャルワークにおいても、70年代の障害者運動のような社会変革に繋がる実践が減退しつつあります。「普通」や「常識」とは異なった視点や小さな声を世の中に伝えなければ、それは真実の報道にはなり得ませんし、利用者の権利擁護は、社会構造と対峙し、変革しなければその実践は完結しません。ソーシャルワーカーの仕事は、クライエントの視点から社会を点検し、改善していくことにあると自身は信じています。

 真実とは何か?利用者の権利擁護を全うするためには何が必要であるのか?ジャーナリストもソーシャルワーカーも、これからの歴史の中に、名を残すことが出来るのか、それとも藻屑と消え去るのか、今その岐路に立たされているのです。


※鷲田清一氏「天眼」『京都新聞』2011年5月21日



『まちづくりとしての小規模多機能ケア』

2011/05/15 12:00:00  地域密着型サービス

『事業所外連携の在り方〜ネットワークとまちづくり〜』


 「地域の絆」における共生ケアの実践はネットワークを拠り所としている旨前回ではお伝えしました。小規模多機能型居宅介護(以下「小規模」)が事業所外ネットワークを構築することによる利点としては以下の5点を挙げることができるでしょう。� ̄娠墜睛董κ�法の情報共有��効果的で良質な利用者支援��職員のストレスマネジメント�し�域内におけるサービス・ケアの質の担保�ッ楼莢歛蠅稜聴�と対応。前号でお話ししたネットワークを駆使した共生ケアの営みは�イ魄嫂泙靴深汰�であると言えます。

 制度化されて5年に満たない「小規模」の実践は漸く大まかなイメージがつかめた段階ではないでしょうか。個別具体的な実践であったり、今後の長期に及ぶ展望については未だ議論の分かれているところです。そんな中、他の事業所がどの様な実践を行っているのかは実に興味があるところで、良い取り組みはお互いに情報提供を行い、悩みについても互いに助言し合える関係が不可欠かと思われます。日常的なこれらの連携は、同じ行政指導監督下にある市町村内でなされれば不安の解消はさらに促進されるでしょう。また、事業所の特色を互いに認識することで、利用者の受入・紹介について利用者のニーズにより即した形での対応が可能となります。そのことが延いては、���い寮�果を生み出すことに繋がります。

 「地域の絆」では、広島県内2つの市内で小規模多機能ケアの実践を行っており、双方における「小規模」職員を対象にしたネットワークづくりに関わっています。1つは事務局として、1つは会長職を拝命して組織運営に係る活動をさせていただいております。また、広島県内にはこの他同様のネットワークが2つあると聞いています。以下、私たちが関わる2つのネットワークについて創設概要と運営状況について叙述します。

 まずA市での取り組みですが、こちらは当初より「小規模」のみのネットワークとしてではなく、地域密着型サービスと地域包括支援センターのネットワークとして創設されました。地域密着型サービスが創設されて約1年後に2名の発起人名にて、市内の全事業所に結成会議への参加を呼びかけたところ80名程の方の参加がありました。如上の� 銑イ砲�けるネットワーク構築の重要性を訴えたものの、具体的な提案は敢えて行わず、皆さんで創り上げていきましょうという姿勢で臨んでいます。その場で事業種毎に2名ずつの世話人を選出してもらい8名の世話人会を結成しました。また、皆さんで選出したこの世話人を中心に組織運営を進めていく旨承認いただき、以後世話人会を中心とした組織運営が始まります。

 このネットワークの特色は、非常に緩やかな繋がりであるという点です。設立趣意書と役員名簿があるのみで、組織の会則を設けていません。また事業所を対象とせず、そこに勤めている職員個人を対象としていることも特徴です。事業所を対象にしてしまうと、規模が大きく力のある事業所が中心となってしまい兼ねませんし、そうなると個別の事業所同士の関係性に会の運営が左右されることになってしまいます。その様なネットワークには多様性は生まれず、すそ野を広げた幅広い方々の参加が望めなくなります。それを避けるために、事業所単位ではなく個人単位で参加する体系を取っているのです。

 よって会議・交流会・研修等の参加については、市内の全対象事業所に案内を発送しています。つまり、会員・非会員の区別もないのです。市内にある全ての対象事業所に呼びかけを行い参加したいと思われた方は、どなたでも参加することが可能です。その様な民主的組織運営を大事にしているのがこの会の特徴と言えるでしょう。

 年度によっても異なりますが、平均すると年6回の研修と年2回の交流会の場を設定しています。毎回の参加者数は、研修等のテーマにもよりますが、60名前後の方に参加頂いております。テーマによっては、行政職員や民生委員に参加を呼び掛けることもあります。例えば「運営推進会議の進め方」と題したディスカッションでは、冒頭30分程度で市が望む「運営推進会議のあり方」について市職員よりご講義いただき、その後グループワークでディスカッションを行う際にも、各グループに市の職員に入っていただいたこともございます。この様に会の催しを通して、ネットワークがつくられて行くことを実感しています。

 「小規模」運営の要諦は人材育成であると私は考えておりますが、単独型の「小規模」で人材育成を実践することは人手と時間、経費の関係上非常に困難を要します。そこでその様な事業所がネットワークを組んで相互研修を行う動きも全国的に広がりつつあり、私たちの実践はまさにそのことを狙った実践であると言えます。特に実地指導等で指摘を受けるであろう項目(「身体拘束廃止」「虐待防止」「良質な認知症ケア」「地域との連携」等)に係る研修を行うことは単独型事業所の負担となっているため、会の中で率先して研修を組むようにしているところです。この様な企画は、毎回の研修アンケートをもとに世話人会で年度毎に計画を立て運営を行います。因みに、一回の研修参加費は1人1,000円となっております。

 B市においては、現時点では「小規模」のみによるネットワークづくりを行っています。良心的で懐の広い事業所が事務局を担っており、会則を設け、全ての事業所に均等に役職が付くよう配慮した上で運営を行っています。また会員の定めはあるものの、事業所毎に入会し、市内の全ての事業所が入会していることに特色があります。会費は年会費10,000円を徴収し、これを運営費に充てています。ですので、研修毎に参加費の徴収は行っておりません。また、この会では、研修を行うのはA市の取り組みと同様ですが、定期的に事業所管理者が集まる会議を設けています。そこで、管理者同士の悩みや問題の共有と助言が展開され、事業所毎の「空き」情報の共有も行われています。今後の課題としては、「小規模」に限定されないネットワークづくりを検討中です。

 「小規模」がネットワークをつくる目的自体は、地域性によっても然程違いは無いでしょう。しかし、その実践は、保険者の規模や事業所間の関係性等により大きく地域性に左右されるものと思われます。従って、ネットワークの創設・運営においての要諦は、地域内の状況をまずはしっかりと見据えながら、次の一手を打って行くということになりそうです。


方針転換の前に要因分析を!!

2011/05/04 12:00:00  社会全般
今もフル稼働中の音頭大橋。地域福祉センター鹿川に出勤の際は、いつもお世話になっております。

 4月17日のブログで、原子力の研究開発に傾注してきた日本のエネルギー政策について以下のように触れました。

 「素人が把握している限りでは、原子力開発には多大な開発コスト(10年前は全体の90%以上と聞いていました今は勉強不足です)がかけられていますが、その割合の半分もしくは、三分の一でも、波力発電や、風力発電、太陽光発電に投じるべきでしょう」。

 本日目に留まった新聞では、米環境シンクタンク・アースポリシー研究所代表のレスター=ブラウン博士のコメントとして、「日本政府は原子力の研究開発には年間23億ドルの投資をしているのに風力には同1千万ドル、地熱の研究開発への投資はほとんどゼロだ。原子力のための資金を再生可能エネルギーに回せば、多くのことができる」※と掲載されています。風力発電の研究開発費は、原子力のそれの0.43%に過ぎないという指摘です。ジャーナリストを志していた十数年前と比べて、殆ど代わり映えの無い偏向した状況に今もあるようですね。

 そのことが理解されたのと同時に、自然・再生可能エネルギーの開発において我が国が大きな後れをとっていることを本紙は示しています。太陽光発電の設備容量は、ドイツが全世界の47%を占めており、次がスペインの16%、第3位に我が国が13%を占めています。第3位を喜んでいてはいけません。かつて我が国は世界第1位の座にありました。風力発電においては、設備容量の日本のシェアは1.2%なのだそうです。

 私の記憶の範疇において、20年ほど前から自然エネルギーが全世界的に着目を集めその開発が熱心に進められてきたのだと認識しております。その折から、二酸化炭素を発生させない、石油や天然ガスに依存しないエネルギー開発の在り方は求められており、日本のエネルギー政策は原子力開発一辺倒に傾注してきたのでしょう。

 私も組織の経営者ですから、問題が生じた際は、その要因を多面的に分析し、その対応策を講じることが第一義であることは身に染みて実践している身です。これは国家レベルにおいても同様の検証が求められているのでしょう。なぜこのような事態が生じたのか。是非とも多面的な要因分析を行い、未来のエネルギー政策の在り方に活かせて頂きたいと考えます。でなければ、今福島県内で、原発の脅威にさらされている住民の思いは間違いなく反故にされることでしょう。

 もう一つ注視する点があります。この度の震災で、風力発電装置の多くは無傷で、原発付近で放射線汚染の恐れのある地域にある発電所以外は、現在もフル稼働しているとのことです。自然・再生可能エネルギーの装置は、災害にも強いことが証明されているようです。

 「地震と津波で原発や大型の火力発電所が大きな被害を受けたのに対し、風力発電装置は地震の被害をほとんど受けず、多くの風車が、直後から発電を再開した。
風力発電最大手のユーラスエナジー(東京)は、大きな揺れに見舞われた青森、秋田、岩手、福島の東北4県に10カ所の風力発電基地を持つ。
 地震直後にはすべてが停止したが、発電装置への損傷はなかった。
 (中略)電源開発(Jパワー)が青森、秋田、福島の3県に持つ4カ所の風力発電所でも発電設備への影響はなし。
 (中略)福井市の三谷商事が昨年、茨城県神栖市に建設した日本初の本格的な外洋洋上風力発電所も地震や津波の影響が心配されたが、被害はなく、フル稼働中(中略)。
 また、太陽光発電協会によると、屋根に置く太陽光パネルなどは、送電線などが壊れても、装置自体に異常がなければ、ほとんどの機種で『自立運転』という形での利用が可能。自立運転用のコンセントを使って、停電や災害の時に、携帯電話の充電、冷蔵庫やテレビなど家電製品の利用が可能だ」※。

 この様に社会構造の大局を見ながら、一つの事象を捉えなければ物事の本質は見えてきません。ソーシャルワーカーに今最も必要な視点の一つではないでしょうか。


※『京都新聞』2011年5月4日



中島康晴 特定非営利活動法人 地域の絆 代表理事
1973年10月6日生まれ。大学では、八木晃介先生(花園大学教授・元毎日新聞記者)の下、社会学を中心に社会福祉学を学ぶ。巷で言われる「常識」「普通」に対しては、いつも猜疑心を持っている。1億2千万人の客観性などあり得ない事実を鑑みると、「普通」や「常識」は誰にとってのそれであるのか、常に思いを巡らせておく必要性を感じる。いわゆる少数派の側から常に社会を捉え、社会の変化を促すことが、実は誰もが自分らしく安心して暮らせる社会の構築に繋がると信じている。
主な職歴は、デイサービスセンター生活相談員、老人保健施設介護職リーダー、デイサービス・グループホーム管理者。福祉専門職がまちづくりに関与していく実践の必要性を感じ、2006年2月20日特定非営利活動法人地域の絆を設立。学生時代に参加した市民運動「市民の絆」の名前をヒントに命名。
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