「通って、泊まれて、家にもきてくれる」「住み慣れた家で24時間365日の安心」「臨機応変な対応、自立支援、医療の安心」特定非営利活動法人 地域の絆

Googleサイト内検索
NPO法人 地域の絆

NPO法人 地域の絆

中島康晴

地域の絆 代表理事 中島康晴

介護保険制度。今一度、そもそも論を議論しませんか。

2012/01/30 12:00:00  社会福祉
今年の 仁伍町内会主催の「とんど火祭り」も成功裏に終わりました。今年も美しく煌びやかな佇まいを見せてくれました。

 4月に実施される介護報酬の改定案の全容が明らかになりました。予想はしていたのですが、しかし、これ程ひどい改悪となるとは「想定の範囲外」でありました。

 介護報酬改定率は1.2%のプラス改定とされていますが、ほんの少し目を凝らせば、そこには、従来から介護報酬外に存在する「介護職員処遇改善加算の創設」が含まれてのことですので、実質としては大きなマイナス改定となっています。しかも、「介護職員処遇改善加算」は職員の給与等にしかその用途が認められないため、本改定に反映されるマイナス部分は事業所経営に打撃を与えるものとなるでしょう。事業所が打撃を受ければ、中小法人の割合の多い本業界です、各事業所は体力を消耗し、やがてそれは、職員の処遇であったり、利用者の生活にもマイナスの影響を与えることが予測されます。私は、社会福祉事業を経営している者の多くは、他分野の経営者よりも、より社会性の高い視点で経営をされている方が多いと認識していますが、体力を失ってしまっては、その理念も半ばで途絶えることになるでしょう。

 例えば、通所系サービスの単価。「所要時間6時間以上8時間未満の場合」をとっている事業所が専らなのですが、その事業所が取る選択肢は次の2つとなります。� 崕衢彁�間5時間以上7時間未満の場合」、�◆崕衢彁�間7時間以上9時間未満の場合」。�,鯀�択すれば減算になりますので、多くは�△鯀�択することになるでしょう。しかし、約1時間近くサービス提供時間を延ばしたところで、1時間分の報酬単価が加算されるわけではありません。これは単純に電卓を叩いてみれば容易に理解できると思います。少しでも事業所から安価に労力を抽出しようと言う魂胆が丸見えです。これであれば、1時間単位の単価設定にしてもらった方が、事業者サイドとしても蟠り少なく仕事が出来るのではないでしょうか。

 「そもそも民主党は(マニフェストにおいて)『4万円の賃金アップ』を掲げており、責任を持って、安心して(介護職が)働ける環境を整えねばならない」※( )内は中島、にも拘わらず、この度の改定もまたもや政策的ビジョン無くして終わりを迎えそうです。今の政府からは、社会保障に対する政策論が見えてきません。見えてくるのは、今までの経済成長路線をただ単に継承した惰性的理論でしょうか。いや、高齢化が進捗し、これだけ普遍的に社会保障費が必要不可欠となっている昨今、マイナス改定を行うことは、高齢者の切り捨てを豪語しているに等しい行為であると断言できます。

 そもそも、「措置から契約へ」と謳われてスタートした介護保険制度です。いや、介護保険制度に拘わらず現在実施されている民間の社会福祉サービスは、もともとは行政が主体的に行っていたものです。それは、行財政の負担軽減を目論んだ実践でした。なぜ民間委託を測れば行政負担が減るのか。それは、公務員の給与体系では財政負担が大きいことが第一義としてあったからです。民間であれば、給与体系や雇用形態(非常勤や非正規雇用等)において、公務員の様な負担を考えなくても良いため安く上がるとの考えが根底にあったはずです。以前スウェーデンのソレンチューナ(Sollentuna)市で介護福祉局長に質問したことがありますが、スウェーデンでは、民間委託しても行政には財政上のメリットが無いと話されていました。なぜか。委託した民間法人に対しても行政事業と同等の委託費を支給しているからだとか。よって、民間事業者が増えても、市(コミューン)の負担は減らないと仰られていたのを今でも鮮明に記憶しています。日本の場合は、福祉サービス等の社会保障費の抑制のために民間委託が行われてきたのは明白です。しかし、一方では、憲法25条や13条には社会福祉や権利擁護にかかる国の責務が謳われています。いっそのこと、その原点に立ち返って、民間委託ではなく、政府や行政主体の事業として位置づけ直してはどうでしょうか。


※ 愛媛新聞「社説 介護報酬改定 抑制ありきでない在宅推進を」2012年01月30日



二度目の韓国訪問��

2012/01/11 12:00:00  社会福祉
カトリック大学の入口にて。
 9月8日は一日観光に充てられました。北朝鮮との軍事境界線を中心に南北各2kmずつの計4kmに及ぶ非武装地帯(demilitarized zone)を訪れました。現在も兵役のある社会構造が、韓国の民衆に与える影響を慮りながらの見学でした。

 翌9月9日、韓国でも有数(職員さんのお話では3本の指に入るとの言い回しであった)の社会福祉学科があると言われているカトリック大学へ訪問させて頂きました。本大学は、海外の社会福祉系大学の見学を多く受け入れている実績を有しているそうです。大学では、まず、社会福祉学科教授の金 宗海(キム=チョンヘ)氏に韓国における老人長期療養保険制度(以下「介護保険制度」)についてその概要をご講義頂きました。要旨は以下の通りです(※以下は、中島の解釈)。

介護保険制度創設の背景
・高齢者の急激な増加⇒医療費と介護費の負担増⇒家族介護の限界
2000年 高齢化率7%
2019年 高齢化率19%
2026年 高齢化率20%
フランス154年かけて、日本は34年かけて、韓国は26年かけて高齢化率7%-20%へ移行する。

介護保険認定申請対象者
65歳以上及び老人性疾病を持つ64歳以下国民(保険加入者+医療給付受給者)

給付対象者
6か月以上一人で日常生活が出来ない者として、長期療養等級判定を受けたもの。
財源=保険料+国庫支援+本人一部負担金
本人負担⇒国民基礎生活保障受給者:無料
     在宅給付15%・施設給付20%
特養⇒一日約300単位
入浴介助は同性介助。
※そう言えば、現地ガイドの勧めで体験したアカスリも同性施行であった。
福祉用具のレンタルの基準⇒日本の場合は、排泄や入浴に関する衛生上配慮の必要なものはレンタルの対象外となるが、韓国の場合は、豪華なものは販売といった考え方に依拠している。

特別現金給付
月15万ウォンの現金支給。
島嶼部や僻地などサービスが不足な地域に居住するなどで大統領が認める場合その対象となる。

訪問調査(看護師か社会福祉士で構成された公団職員)
�ゝ’従�態
�⇒澣當敢差猝�
日常生活機能と社会生活機能、生活環境部門等を調査。

専門職の人手確保と人材育成
⇒処遇に問題がある。

国民健康保険公団⇒サービス管理・等級判定。
基礎自治体⇒施設設立登録・強化を指導。
⇒指定者と管理者が、分かれていることに課題がある。

介護保険指定事業者
株式会社は認められない。非営利組織であれば認められるのだが、非営利組織なのに実態は営利を目的としているケースが多いので対応に苦慮している状況がある。

療養保護士
⇒正規職員ではなく契約職員が多い。その70%が月収8万円程度。
⇒契約職員は退職金・社会保険料は個人負担。95.5%契約職員。

その後広大な学内を見学させて頂きました。その際の様子も如何に記しておきます。

・常時400人の留学生を受け入れている。
・学食2800−3000ウォン(約210円)。
・70%がソウル在住の学生、30%が地方在住の学生。
⇒30%の学生に対して、寮が必要となる。
・障害者専用の寮の居室がある。
⇒入居される障害者は、聴覚・視覚障碍者は少ない。知的障害者もいない。後天性の障害者が多い。
※後天性障害者の方が、“学歴意識”が高いからかも知れない。
※日本の大学では考えられない設え、福祉が進んでいるという観点ではなく、教育が進んでいると捉えるべきかも知れない。
・宗教にはこだわらない。
・7000名の学生に対して、先生を含めない職員が120名いる。
・学内図書館。全校生徒の約4分の1が絶えず座れる席数を設けている。図書館は24時間開館している。
・English onlyのフロアやスペースが設けられており、日本の大学以上にイギリス語教育に熱が入っているのが伺える。

 学内見学後は、再び講義室にて、講師陣及び大学院生との意見交換のお時間を頂戴しました。

大学院生A(修士課程)(社会福祉士として老人福祉療養施設長として勤続中)。
施設離職率について
施設によって差がある。高いところと低いところがある。専門職の人手が足りないことは無い。
⇒なぜ、施設によって差があるのか?
⇒給与の差が一番主な問題。社会福祉は非営利から営利化されたので、最低の人件費となった。給与以外の問題では、施設長が部下に対する暴言によって辞める例がある。
基本給という給与を出して、入所者の数によって手当をもらっている。入所されている方々が少ないと手当てが少なくなる。利用者が多いところは国からの支援金を利用者数に按分していただける。そのお金は職員の賃金に反映されなければはらないはずなのに、営利目的に資金が活用されている。
社会福祉として誇りをもって入っているが、一番我慢できないのが施設長による暴言。
順序としては、�〇楡瀋垢遼集澄/由陛�に待遇されていないこと、��給与の低さにある。
施設長になるための学歴・資格は特にない。
⇒施設長はお医者か、看護師出身者、社会福祉士の資格を3級以上を持っていればよい。

社会福祉士は離職率が低い。社会福祉士の方が療養福祉士より給与が高い。
⇒施設が僻地にあったので、社会福祉士も療養福祉士も退職した。
⇒社会福祉士の離職率は施設による。
⇒給与は、社会福祉士と療養保護士の業務内容や専門性が違うのに、実際の業務内容は分かれていない。

高齢者虐待について
各講師陣
表面化されたものは無いが、全く無いとは言えない。

講師B
介護保険制度の課題について
介護保険は成功報酬でやったら、収入減になる。そこが韓国でも問題になっている。介護度が改善すれば、施設の収入が減る。
※日本は7等級あるので、軽度者のフォローが可能である。韓国は3等級しかないため、3等級でなければ、援助はゼロになるので、ぎりぎり3等級に認定されなかった方の支援に課題が残るのではないかと認識する。

日本は、在宅サービスの種類が非常に多いが、韓国は少ない。
⇒軽度者は施設に入ることが出来ず、病院に入院するようになる⇒結果医療費が高騰する。

一般病院
患者7名に対して、1名の看護師の配置基準がある。かつ患者は、14日間で退院しなければならない。

介護保険の病院(療養型病院)について
質問:儒教文化なので、親を施設に入れることに抵抗がある。病院だったら入れても良いという考え方はあるか?
⇒施設に親を預けるのは親を捨てたと認識されるが、病院なら親を行かせたとなる。病院の方が自己負担が多い。それでも、本人も病院なら親孝行を受けていると思って進んで入院するケースも多い。
⇒一昨日の施設でのお話と矛盾している。

社会福祉士カリキュラムについて
質問:日本と韓国は異なっている。日本の方は老人福祉といえばサービスに集中した内容になっている。地域福祉論では、地域の開発を行うことが入っている。建物の在り方を見れば、韓国はコミュニティを重視していないのではないか?マンションの乱立化、孤立化や密室化が進んでいるのではないか?
⇒マンションの外観は似ているが、内装は間取り等が一部屋一部屋オーダーが出来るようになっている。
韓国は隣近所の方へは関心を持っている。日本人は自分の事しか考えないでしょう?アパートはむしろ人口密度が多いので、そこでの孤独や虐待はあり得ない。

施設の事故防止策について
療養施設で24時間ケアをしているので大丈夫。家族に損害賠償請求をされることがある。入所時に損害賠償保険に入っていただいて説明をしているため、施設や職員が悪いと責められた際、その損害賠償保険で対応することにしている。

 翌日9月10日の早朝、私は一人で金浦空港から羽田空港へと飛び立ち、皆様より一足早く帰国しました。10日の午後から東京で行われる会議に出席するためです。

 振り返って考えれば非常に密度の濃い6日間でした。このような貴重な機会を与えて下さいました日本人間関係学会の皆様には改めて深くお礼申し上げます。

 我が国においても、建前と本音を使い分ける文化が存在しますが、本音は幾ら隠しても全て隠しきれるわけではありません。これだけの情報化社会です。結局は、周知の事実となるのが定説です。ところが、韓国での数日間の経験では、私の感じるままに言わせて頂けば、本音が明確に見えているにもかかわらず、敢えて異なる建前のお話が成される場面が非常に多かったように思われます。大学院生A氏のお話は、その意味において、6日間では特別新鮮味のあるものでした。

 どのような感覚を持って、高齢者虐待が限りなくゼロであると言い切れるのか、施設入所者の多くは喜んで入所をされていたり、マンション化が進む地域のコミュニティが維持されているなどのお話は、何を根拠に話されているのか、若輩には理解ができない部分が多々ありました。

 それもそのはず。たった2回の訪問では、何も分からないに等しいですし、何かを分かった気になる事ほど恐ろしいことはありません。物事は、関われば関わるほど、学べば学ぶほど、不明な点が止めどなく溢れ出て来るものです。学べば学ぶほど、自身の無知さを思い知らされ、であればこそまた学ぶ。それを繰り返すことでしか学びを深めることは出来ないと認識しております。さあ、明日からまた学ぶぞ〜!



白熱した意見交換会

パソコンでメモを取りながら…。

 さて、何から質問しましょうか。

何か意見を言いたげな…。

山中さんと相談して…。

 それから意見を言いましょう!

日本人間関係学会の認定証を頂きました。

 三好先生及び皆様方、大変お世話になりました。随分時間が経ちましたが、この場をお借りして深くお礼申し上げます。

非武装地帯(DMZ)案内館


 平和と戦争について改めて考えさせられました。


北朝鮮へ繋がる路線駅

“兵隊さん”と記念撮影

 恐る恐る頼んでみたところ、快く承諾頂けました。

有名な?お豆腐

 この地域では美味しいお豆腐が作れるのだとか。確かに美味しかったです。


巨額の資金が投じられた建物

 エレベーターはガラス張りです。

学内のカフェ

ファミマと銀行

学内English onlyのcafe

 日本以上にイギリス語教育であるようですね。

学内English onlyのcafe

フィットネスもあります!

 写真は撮れませんでしたが、日本の民間フィットネスクラブと同等の規模を有しています。


学生寮に身障者用の部屋が用意されています。

 日本の大学の学生寮に、身障者用の部屋が用意されている事例は今まで聞いたことがありません。日本よりも福祉が進んでいるのか?

 若輩の類推では、福祉ではなく、教育が“進んでいる”のではないかと思っています。

学生寮の居室

夜は修了式

 美味しい焼肉屋さんで、修了式を…。

皆さん 良い人ばかりで、本当に感謝・感謝!!

金浦空港周辺の高層住宅

 縦に伸びる住宅では、高齢化が進んだ際、大きな課題が生じます。またコミュニティの希薄化も想定されます。

 このような設えが非常に多い韓国でした。そのコミュニティや如何に。


翌日の早朝。一人金浦空港へ。

 ツアーの最中に一人だけ、一日前倒しで帰国しました。東京で会議があるため、金浦空港から今度は羽田に飛びました。

早朝の金浦空港。朝6時。

学びの多い時間に感謝

 この度もかけがえのない経験を有難うございました。すべての人に感謝。

二度目の韓国訪問��

2012/01/10 12:00:00  社会福祉
見学に伺ったソウル市内にある特別養護老人ホームの外観。

 翌9月7日は同じくソウル市内の特別養護老人ホームを視察させて頂きました。閑静な高級住宅街の一角にある施設です。

 まず前日と同様、施設相談員から個室にて施設概要の説明を受けました。パワーポイントを用いての、プレゼンテーション風の説明です。施設概要の説明要旨は以下の通りです(※以下は、中島の解釈)。


対象利用者像
・最低年齢51歳(女性)
⇒40代で脳卒中のため倒れ、老人性の疾患で入所。法定では65歳以上しか入所できない。
・最高年齢102歳。
・全ての方は、家族の認識が出来るが、職員は認識できていない。食事は認識できる。
・男性21名・女性50名。
※中等度〜軽度の認知症の方が殆どであると推察できる。

ボランティア
・ボランティアが多い。
・ボランティアに出来てくれる団体が30団体もある。1団体で3〜15名の構成員。
・活動頻度は団体による。1ヶ月に1回の団体、1週間に1回の団体がある。
・毎週末学生が来ている。高校生以上から受け入れを行っている。中学生の受け入れは拒否している。
⇒理由としては、重症の方が多いので中学生にはケアが出来ないから。
※共生ケアの概念が無いようだ。支えられる側も立場や環境が変われば支える側に回ることがある。中学生にも実は、専門職にはない“ケア力”がある。そこを引き出し、繋いでいくのが社会福祉専門職であることが理解されていないと思われた。

職員
・28名の介護士が務めている。⇒多くが療養保護士1級の資格を持っている。

目的・目標
・「高齢者には愛を 家族には感動を」を中心的な価値とし、「実際の家族ではないまた一つの家族」「元気で楽しい療養院」「差別化されたオーダーサービス」というコンセプトを掲げている。

養護士
・心を読める細かい最高の支援を実践する。
※介護職に一番必要な資質は、察する力であると認識しているので、大いに共感できた。
・クライエントがオーダーしてそのプログラムを注文する。そのことを重要視する。
・個人の嗜好品とその状態に合う栄養食を準備します。

施設の歴史
時系列にまとめたスライドをもとに丁寧に説明される。
・2008年7月10日開院 老人長期療養保険制度(以下「介護保険制度」)が成立した時期に合わせて開院。
・2009年度 在宅支援・長期療養機関に指定。利用者を昼夜間支援できる体制が整う。
・2009年10月8日  長期療養機関として評価を受けた。
・2009年12月10日 優秀機関A等級に判定された。
・2010年2月1日  ソウルのデイケアに認定された。補助金を自治体から頂く。

ソウルデイケアのテーマ
○自治区別にデイケアセンターを10カ所
○自宅からデイケアセンターまでは10分の距離で
○ナイトケアを22時まで実施
ナイトケアの運営費はソウル市から龍山(ヨンサン)区を通じて頂いている。
等級やサービス提供時間数によって補助金の額は異なる。
・2010年11月1日  運営主体が、大韓聖公会に変更。聖公会は本部がイギリスにある。運営主体が変わっても、職員も院長も同じ方が引き継いでいる。大韓聖公会は福祉に力を入れている。病院の併設であり以前は、医療中心であったが、運営主体が変遷し福祉中心の運営に変わっている。今は病院とは関係が無くなっている。

施設の概要
・地下1階〜地上5階建て(土地2,096平米 延べ床面積2,966平米)
・地下1階 監視室(トイレや居室等に監視カメラがある)。
・1階   玄関・デイケア
・2-4階  男性と女性の病室がある。男性専用の病室が各フロア1室ずつと3階に2室ある。各フロアには個室がある。個室利用の際は別途費用が必要である。個室は主に富裕層が入所している。今後個室を増やすかどうかは検討中である。
○利用者の負担金は入所の場合、80%が保険負担。20%が自己負担。
○食費をプラスして、月額約60万ウォン。個室の場合は+90万ウォン(個室費)なので、月額150万ウォン(約10万5千円)となる。
※当時1円=約15.05ウォン。1ウォン=約0.07円
○デイケアの人は、15%が自己負担。
○入所待機者が100人近くいる。
○当施設は、終末期まで生活が出来る施設。だが、重症で意識不明の場合は病院へ送致する。
⇒こちらで亡くなられる方はあまりいない。
⇒在宅で葬式をするところが少ないので、葬儀場が病院にある。そこで葬儀を行うことが多い。
⇒サムスン病院の葬儀場では、食事代が100名参加して、300万円〜500万円かかる。

職員の配置
職員総数45名
入所部門:施設長1・事務長1・SW2・NS4・介護士23・栄養士とセラピスト9
デイケア部門:総数9名(施設長1【兼務】・SW1・NS1・介護士4・セラピスト2)

利用者数
入所部門:総数92名
内訳:1等級(“寝たきり”)31名・2等級(“車いす”)42名・3等級(“一部介助”)19名
デイケア部門:登録総数71名
内訳:1等級0名・2等級39名・3等級1名・ナイトケア21名

質疑応答
・入所者の心情はどのようなことがあるか?
⇒2等級・3等級の方々は家庭で自分の家にいても淋しいので施設にいることが嬉しい。話し相手がいるので楽しい。入所されてから1日2日間は沈み込むが、3日目ぐらいからは明るくなる。沈み込んだ期間は、長くしても1ヶ月以内である。殆どは一週間で慣れる。
・入所を否定的に考えている入居者に対して、療養保護士はどの様にかかわるのか?
⇒初めは、子どもがいるのに何でこんなところに入れられるのか?と考えるが、入所したら喜ばれる。
家族が見舞いで来るし、友達もたくさん来るので問題ない。
・近隣の利用者を意図的に選んでいるのか?
⇒近くに住んでいる利用者が多い。知人・家族等がいつでも面会が出来る。近くの入居者を意図して受け入れている。遠い方で車で20分ぐらいの距離。
・人材育成について
⇒若者の教育プロジェクトとして、表情管理を行っている。
⇒園長や、外部講師が指導を行いイメージメーキングについて学ぶ。
⇒専門職の先生を招待して、サービス提供の方法を指導している。
・施設生活の楽しみ方について
⇒幼稚園や保育園の子どもたちが来所し、世代間交流を図っている。季節ごとの遊びとして、太鼓・凧揚げ等を実施している。
・介護職の労働時間と給与体系について
⇒介護職は週40時間労働。1ヶ月の給与が12万〜13万円。
・給与が少ないと思いませんか?
⇒ボランティアの精神で、社会に何かのお役にたちたいとの思いで働いている。お金の金額より、誇りで働いている。
・療養保護士の倫理教育
⇒評価基準に定められている。毎月1回に2時間かけて実施している。
⇒内部及び外部研修で行っている。
⇒認知症予防方法、感染症予防、セクハラ、高齢者虐待防止、個人情報の保護等の内容を実施。
・社会福祉士の資格はどのようになっているか?
⇒1級〜3級の等級がある。社会福祉士の試験合格率は20%以下。
試験が出来る前は、大学4年間の大学卒業生の資格証でよかったが今は別途資格が出来ている。修士や、学士も卒業だけでは2級。試験をパスすれば1級の取得ができる。
⇒療養施設の社会福祉士配置に法的義務付けがある。利用者100人に対して、社会福祉士は1名。
⇒長期療養によって、医療的ニーズが高まっている。その中で、社会福祉士は曖昧な立場になっている。福祉現場ではプログラム策定等でやるべきことが多かったが、医療的要求が高くなって、立場が曖昧になっている。長期療養は、お金を出したら良いサービスを受けることが出来る。そのことで更に立場が曖昧となっている。
・地域サービス(ボランティアの受け入れ)
⇒ボランティアコーディネーターの社会福祉士が専属で配置されている。
⇒ボランティアの内容として、患者のマッサージ3時間ぐらい施行したり、散髪・美容を3時間程度実施すること等がある。身体介護は職員がやり、ボランティアは主に遊びの部分を支援する。
・待機者の生活はどのようになっているのか?
⇒在宅にいらっしゃる方や、他の療養院及び病院に入所・入院中の方が殆どである。

 その後、施設見学をさせて頂きました。その要旨についても以下のようにご報告しておきます。こちらは全て中島の解釈に依るものとなります。

施設見学
・1階の玄関前に、障害者の作業所が運営するカフェがある。日本でも良く見かける風景だ。
・職員に制服があるのは日本と変わりないが、利用者が同じエプロンを纏っていることに違和感を覚えた。
・一般病院よりも広い広さで、二人部屋が基本である。
・全ての人に同じ時間の同じ治療は必要ないという価値観を大切にしている。生活習慣はもとより、性格、趣味も異なるのだから、それを一番大切にしていますと職員さんはおっしゃられる。
・ベッド柵は二本だが、柵が長いため、日本のそれと比較すれば実質4本のベッド柵と同等の設えとなっている。日本では明らかに身体拘束に位置付けられる設えだ。
・居室のドアが開いているケースが多く、また居室の扉の一部が透明になっておりドアが閉まった状態であっても中が透けて見える設えになっていた。職員が管理しやすいことに重きが置かれ、利用者のプライバシー保持の視点が日本より希薄化しているように受け止められた。
・非常階段や普通の階段等にも施錠が徹底されている。監視カメラも設置されている。
・それでありながら、入居者の表札はカバーで覆い隠されていた。
・フロア内に目安箱が置かれている。日本でも良く見られる光景である。
・施設の廊下幅は日本と同様に非常に幅広く取られている。所々に腰が掛けられるようソファーが設置されていたり、車いす置き場と化している。車いすやストレッチャーの往来時を想定した廊下幅200センチは優にある設えが、利用者にとって本当に過ごしやすい設えであるのかは今一度検証の必要性を感じている。

 その後のホテルへ帰りのバスの車中、有能なバスガイドさんから韓国の文化について説明を受けました。

 韓国人の食事のとり方については、メインディッシュは小分けで出すのですが、その他のおかずは一皿に盛って配膳し、個々で取り合って召し上がるのだそうです。また、外食の際は、割り勘はしないのだそうです。杯を交わすことや、一皿のおかずを分け合うこと等を好んでされるとか。そこには、心も混ぜるという意味があるのだそうです。ただし、最近はそのような風習も少なくなっているようです。グローバル化が促進される中、各民族の伝統文化の画一化が顕著な昨今、そのような近代化が韓国独自の文化や風習を希釈化しているのかも知れません。また、食べきれない量を出すのが風習なので、食べ残しても失礼ではないそうです。中国でも同様の説明を受けたことがあります。
儒教については、韓国ではその教えが約600年続いているのだそうです。一つの宗教がこれだけ長く続いたのは韓国だけだとガイドは仰います。そのためか、歳をとっても親の前ではタバコを吸わない。などの礼儀作法が今でも重要視されているそうです。あと、旧正月と旧盆が韓国では主流であると説明を頂きました。

 そう言えばかつて日本も旧正月を祝っていた時期がありました。旧正月を祝う風習のあったアジア諸国の中で、なぜ日本だけが、旧正月で祝わないのでしょうか。

 この日一日を通して得た感想は、以下の3点でした。ボランティアの数が多いのですが、これは日本で言うところの地域包括ケアや地域ケアが念頭にあってのことではなく、無論それもあるにはあるが、むしろ、“安上がりの福祉”といった考えが強く含まれているのではないかと推察しながら話をお伺いしました。手元にある文献には次のような件が見られます。「中・高生は卒業するまでにそれぞれ60時間以上ボランティアをしなければならないことになっていて、天使園にも年間数万人ものボランティアが来るが、自ら進んでする人ばかりではなく、ただ時間だけ過ぎれば良いと思っているボランティアも多く、頭を抱えていた。最近では、社員に積極的にボランティアを勧める企業も増え、今後、もっとボランティアが増えるだろうという。しかし、真の意味でのボランティアばかりではなく、卒業単位など別の目的を持った『ボランティア』も多いように見受けられる。政府は人的不足をボランティアでカバーしようとしているのだろうかと、疑ってみたりもしてしまう」※。

 次なる点は、利用者の生活には、サービス提供者側の管理の視点が色濃く反映されていたことです。デイケアの利用者は皆同一のエプロンを纏われていましたし、入所空間においても、ベッド柵による“拘束”や、監視カメラ、プライバシーの確保がなされていない居室の設えなどがそれを感じさせた次第です。社会福祉援助技術では、極力利用者の生活を管理しないことがその基本として挙げられています。そのことは理解されていない状況でした。

 最後に強く引っかかったことは、入所者は皆さん喜んで入所されていると説明があったことです。儒教の話もあるように、中国はもちろん、韓国、そして日本においてもその影響を多分に受けた文化構造があります。その中で、喜んで施設に入所されていらっしゃる方が本当にそれほど多いのか。強い疑問を抱きました。そして、その疑問の正体は、次のカトリック大学訪問時に明らかにされていきます。


※金永子氏『韓国の福祉事情』新幹社 P.37 2008年10月



施設長さまを中心に記念撮影

 当法人の韓国語版のパンフレットも手渡しました。海を越えた交流が促進されると良いですね。


閑静な高級住宅街にある施設

パワーポイントによる施設概要の説明

 見学にお伺いした施設では、何処もパワーポイントを用いて説明して下さいました。見学者への対応慣れと、IT慣れが窺えました。


ドリンクとフルーツが出てきました。

 見学に伺った全ての施設が同様の対応をして下さっています。感謝・感謝。


広い廊下は果たして…。

 利用者の生活に良い影響を与えるのでしょうか?いつも疑問に思っています。車いすやストレッチャーの往来を想定しているようですが、平時真ん中を歩かれる際、支えるものがなくかえって危険が伴うように思われます。

 この広すぎる廊下も、ソファーや車いすの置き場所と化していますね。


長いベッド柵

 この長いベッド柵は2本で、日本のベッド柵4本分の面積が網羅されています。よって、日本ではこれは身体拘束に該当するものと思われます。

 安全で事故のないことが優先化され、大切なものが抜け落ちているように感じました。


透明な“スリット”が入った居室のドア

 ドアを閉めても、外から中の様子が窺えます。このような管理された生活を入居者の方は好んでされているのか?誰がそれを求めているのか?考えながら歩きました。


居室の室名札と表札

 室名だけ書かれているようですね。この部屋は相部屋ですが…。

カバーを上げれば…。

 入居者のお名前が出てきました。ご年齢も表記されています。

 監視カメラや、透明な扉、そして長いベッド柵等。それでいて、利用者のプライバシーを守るために表札は隠しておくこの概念は理解し難い。

 つまり、誰のためにプライバシーを管理しているのか、ということではないかと想像しました。利用者本人ではなく、家族や法人にとって都合が良いように管理している。そう捉えれば辻褄は合うのかも知れません。


美味しい肉まんのお店

 有能なガイドさんにご紹介いただきました。美味しすぎて、肝心の豚まんの写真を撮るのを忘れました。


食卓の引出

 外食先の食卓は全て写真のような設えになっていました。

お馴染みの箸とスプーン

頭の上に荷物が…。

 驚いていたのは、私たち日本人のみ。日本にもこのような文化の残っている地域があったような…。

出来ていないことを自覚する日

2012/01/08 12:00:00  社会全般
関東のあるサービス付き高齢者向け住宅の談話室。素敵です!!


 経営者になるに当たって、周囲より、孔子の「論語」を読むことを勧められ、何度か手に取って読んでいます。社会福祉専門職として、これからの日本の社会構築と言ったマクロな視点に拠って立てば、この「論語」は然程重要な位置には立っていないと若輩ながら認識しているところです。それでも、一経営者として、一専門職として、自身を律し、成長へと導くには有効な示唆が多分にあると自覚し、時折手にするようにしています。

 「教育とは、理想を語ることである」私の周囲にいらっしゃる古参の専門職の言葉ですが、そのことを胸に、私はことあるごとに理想を語るよう努めています。当法人においては職員教育のために、そして、教育機関に出入りする際は学生に対する教育のために。また、当法人では、理想が語れる職場風土を大切にしています。

 何時も何処でも述べていることですが、今出来ていないことが問題でははく、それを目指そうとしないことが問題だと毎日考えています。恥ずかしいことは、今出来ていないことではなく、今出来ていないことに居直ったり、開き直ったりして、それを改善しようとしないその姿勢にあります。逆に言えば、今出来ていなくとも、そこに悩み、省みて、その改善に日々努める姿勢は尊いものだと思っています。

 ですので、理想や理念を語ることは非常に大切な営みと言えます。但し敢えて気を付けないといけないと思っている事柄が次の件に含まれています。

 「論語 憲問 第十四
子曰わく、その言のこれ怍じざるは、則ちこれを為すに難し。
【通解】
先生はおっしゃった。
『自分の口にした臆面もない広言をはずかしいと思わないようでは、広言したことを実行するのは難しい』※。

 つまり、理想や理念を語るだけで、それが実現できたと錯覚しては本末転倒ではないかと。法人内の職員教育や、教育機関内の講義において理想を語る際、出来ていない現実を顧みながら、些かの不安や恥ずかしさを覚える自分が存在します。余りにも崇高な理念や理想の前に、本当に実現できるのだろうかと言った不安や、現実とのギャップによる恥ずかしさを感じるのは否めない事実です。しかし、それでも、率先垂範の姿勢で、弛み無くそれを語り、実践する姿勢を示していこうと努めています。トップがそれを示せない様では、経営理念を遂行することも、またそれに近づくことすら儘ならないと認識しているからです。

 ただここで大事になってくるのは、出来ていない現状から目を背けないことにあります。現状における課題や弱みを真摯に受け止め、その要因分析と対策を一つ一つ丁寧に積み上げて行く姿勢が求められるのでしょう。出来ていないことを自覚せずして、夢に近づくことは出来ません。そして、出来ていない現状を悩み、時には恥じる気持ちがあればこそ、対応策と改善点が見えてくるはずです。

 理想を語って恥ずかしく思ったり、不安を感じることは大切な営みです。それは、出来ていない今の現状をしっかりと認識できているからでもあります。また、現状の課題や弱みの把握なくして、理想に近づくことは出来ません。

 出来ていないことを自覚し、現状の課題と弱みに向き合うことは、理想や理念に向かって歩み出す最初の第一歩なのかも知れません。


※野村克也氏『野村の実践「論語」』小学館P.60 2010年11月



2012年 年頭の辞

2012/01/01 12:00:00  社会福祉
知人に頼まれて、先ほど撮った写真です。今年もよろしくお願い致します。


 皆さま、新年明けましておめでとうございます。

 と言いながらも、旧正月をお祝いする文化の国々や地域があることを鑑みれば、今日はそれほど特別な日ではないのかも知れません。「2012年」と書いてしまいましたが、ご存知の通りこれは飽く迄西暦を基にした年数であり、例えば、世界中には、ヒンズー暦やイスラム暦、チベット暦、エジプト暦、中国暦や和暦などが数多存在し、それぞれ独自の年数を有しています。であれば、2012年と言う数字もあまり重要な意味を成さないのかも知れません。

 毎年この時期になると、いつもこの様な事を考えてしまいます。捻くれ者の証なのかも知れませんね。しかし、それでも尚臆せず思うことは、例えば、イギリス語の世界共通語化。この一言語がなぜ、世界共通語の地位に君臨しているのか。如何なる経緯で、どのような手法によってそれが成されたのかは、歴史に然程あかるくない私にも容易に理解が出来るところです。生まれながらにして母語として世界共通語を有する民族と、我が国のようにそうではない民族がいることに対する不公平感は、論理的思考レベルの高い知識人によって旧来より指摘され続けてきたことです。

 社会福祉専門職は、社会から排他・排斥されている、されそうになっている小さな声を丁寧に掬い上げて、大切に守っていくべき専門職であると私は認識しております。日本で有数の食品メーカーの社長が、(社内における)少数派の意見を大切にするべきだ、とおっしゃられているようですが、原発の問題に見るように多数派の意見が必ずしも正しくない社会において、少数派の意見を守り、代弁する社会福祉専門職の営みは、社会の真なる発展に大いに寄与することでしょう。

 但し、少数派の声に耳を傾けるためには、画一化された社会の価値規範を一度は疑ってみる必要があると私は認識しています。それが、冒頭の問題意識であり、一年に一度、私はこの時期に強く行っていることを吐露させて頂きました。大時代と笑われてもいい。死ぬまで、この様な問題意識を持ち続けたいと決意の意を固める日でもあるのです。

 その様なことを鑑みながら、世間一般的な年頭の挨拶を述べたいと思います。基本的に私は、自身の人生を振り返ることがありません。意図してそれをしない様にしているのかも知れません。今年一年の抱負を語ったり、思い描いたりしても、一年後の自分はやはり想像できないものです。逆に考えれば、一年前に想像した今の自分と、実際の自分には整合性が殆どありません。一年後の自分がどうなっているのか、あまり想像が出来ないのです。またそこには、将来の自分を型に填めたくないといった潜在意識もあるのかも知れません。敢えて、想像しない様に機能している所もあるでしょう。

 しかし、私には一生涯に渡って成し遂げたい大きな夢があります。そこだけは、命尽きるまでに何とかしたい。その情熱だけで今を生きている気がしています。つまり、人生における大きな夢や理想、目的を掲げることは非常に重要であり、そこから全てが始まると言っても過言ではないでしょう。そこだけは、今年も一年大いに大切にしていきたいと思います。

 そして改めて昨今感じることは、目の前の大小の躓きや、失敗、困難、過ちと真摯に向き合うことなくして、その成就はあり得ないということです。私の座右の銘は、ピンチはチャンスですが、大きな夢や目標に近づくためには、真摯に一つずつ日々積み上げていくしかない。例えば、競馬調教師の藤澤和雄氏は、「勝利に近道はない」と表して、―――貯金箱と同じで、少しずつ小銭を入れていって、ある時、「あっ、こんなに貯まってるの?」といった感じ。沢山あるときにごそっと入れても駄目だ―――、と語られています※1。続いて、歌舞伎役者の坂東玉三郎氏も、「遠くを見ない、明日だけを見る」と題して、―――1日1日を大切にやってきて、50年がたつ。1日1日を大切に一生懸命やっていくしかない――、と仰られています※2。遠くを見なくても良いとは自身は考えませんが、遠くを見据えながらも、毎日今出来る目の前のことを懸命にやる。その積み重ねにしか、夢に近づく方法はないと自身は考えています。今年もその姿勢を大切に精進したいと思います。

 今年の、いや、毎年における私の抱負としては、この場をお借りして、以下のように吐露しておきたいと考える次第です。

 来年の今頃はどの様な自分でありたいかを想像することは不毛かも知れない。それよりは、人生の目標、生きる目的を設定して、その夢と理想に向かって飽くなき姿勢で日々ひたすら頑張って行くことが重要なのではないか。嬉しいこともあるが、面白くないこと、悲しいことが目の前に起こったとしても、決して黙殺することなく、逃避することなく、大きな夢を胸に、そこにコツコツと真摯に向き合っていくことが何よりも尊いことである。

 残念ながら、毎日の生活の中で、達成感や充実感に浸っている余裕とゆとりは今の私にはありません。また、その必要性も感じてはいません。10代の頃から私はこう思って生きています。自身が今何処まで頑張ったのかや、将来どんな自分になれるのかは、人生を全うするその日に振り返って考えれば良い。



 ※1 競馬調教師 藤澤和雄氏「プロフェッショナル 仕事の流儀」NHK(2007年5月15日放送)
 ※2 歌舞伎役者 坂東玉三郎「プロフェッショナル 仕事の流儀」NHK(2008年1月15日放送)



中島康晴 特定非営利活動法人 地域の絆 代表理事
1973年10月6日生まれ。大学では、八木晃介先生(花園大学教授・元毎日新聞記者)の下、社会学を中心に社会福祉学を学ぶ。巷で言われる「常識」「普通」に対しては、いつも猜疑心を持っている。1億2千万人の客観性などあり得ない事実を鑑みると、「普通」や「常識」は誰にとってのそれであるのか、常に思いを巡らせておく必要性を感じる。いわゆる少数派の側から常に社会を捉え、社会の変化を促すことが、実は誰もが自分らしく安心して暮らせる社会の構築に繋がると信じている。
主な職歴は、デイサービスセンター生活相談員、老人保健施設介護職リーダー、デイサービス・グループホーム管理者。福祉専門職がまちづくりに関与していく実践の必要性を感じ、2006年2月20日特定非営利活動法人地域の絆を設立。学生時代に参加した市民運動「市民の絆」の名前をヒントに命名。
カテゴリ
<<2012年01月>>
MonTueWebThuFriSatSun
1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031
最新エントリ
最新コメント
ブログリスト
当サイトで使用されている全ての画像および文章を無断で複製・転載・販売することを堅く禁じます。
すべての内容は日本の著作権法及び国際条約によって保護を受けています。
Copyright 特定非営利活動法人 地域の絆 All Rights Reserved.

▲