広島県江田島市能美町に地域福祉センター鹿川を本日開設させて頂きました。初日から職員の士気も高く、上々の滑り出しであったと認識しております。
地域福祉センター鹿川には様々な特色があるのですが、今回は施設と送迎車の色彩に焦点を当ててご紹介をさせて頂きます。まず施設の外壁色です。地域福祉センター鹿川の場合、白と黒を基調にしているところに特徴があります。特に黒をふんだんに使っており、ある一面は全面黒の配色となっています。これは地域福祉センター宮浦西の坂上さんの発案ですが、私のお気に入りの配色です。従来の福祉施設の色合いは専ら、優しく落ち着いた感じの色彩が中心ではなかったでしょうか。茶系やグレー系が中心で、時に明るい緑や、オレンジ系を使っていらっしゃる施設も多く見受けられます。その中で黒というのはあまり記憶にありませんでした。だからこそ、この色合いは私のお気に入りです。
過日2台の送迎車が揃いました。一台はグレーで、もう一方はグリーンです。当法人では、基本的に職員さんに色決めをしてもらうのですが、そこには一つだけルールが存在します。従来の常識を覆す色合いにしてもらいたい、これだけです。この度の地域福祉センター鹿川の車輛は時間の関係上、私が決めましたが、いつもこの様な視点で色決めを行っているのです。福祉用具や福祉車輛の市場化が顕著な昨今では、多様な選択肢の設定として色彩もバリエーションが増えています。従来は福祉車輛=白色と言った時代もありましたが、現在では青やグレー、パールホワイト等の多様な色彩の車輛を見かけます。当法人の各センターにおける車輛の配色でも、オレンジ・ブルー等を積極的に使っているところです。
私たち福祉専門職は、利用者のその人らしさを追求する専門職です。「その人らしさ」は、抽象的すぎる表現で用いるにはその点留意が必要ですが、私は端的に、利用者に生活や人生における様々な選択をしていただくこと、そこのことを真摯に考え保障していく取り組みが、「その人らしさ」を支えることに繋がると考えています。
私たちはこのように、中島康晴という利用者のその人らしさは追及しますが、中島康晴が社会の中で位置づけられている「男らしさ」や「青年らしさ」からはむしろ脱却した実践が求められているのだと考えます。「認知症高齢者」や「高齢者」を十把一絡げにした実践は忌避されるべきものでしょう。であるからこそ、私たちは、「年寄らしさ」「障害者らしさ」といった社会が構築してきた価値観を一旦覆す必要があると考えています。もちろん、高齢者や障害者が自ら定義した「らしさ」であればそれは尊重すべきかもしれませんが、そうではない現状を鑑みると社会の優位的価値が生み出したこれらの「らしさ」を突き崩していく必要性を感じずにはいられません。
高齢者施設の外壁にシックで渋めの黒を使ってもいいじゃありませんか。若者が好む色彩の送迎車輛で、高齢者を乗せてドライブしても何ら問題ないはずです。「高齢者はこうあるべきだ」、「障害者はこう生きるべきだ」といった社会的価値は、偏見以外の何ものでもありません。その呪縛から解放されたところで、職員さんには真なるパーソン・センタード・ケアの実践を志して頂きたいと願う毎日です。
高齢者施設には見えないと地域住民はおっしゃられます。
国道に面しているため、「何ができたのか?」興味の眼差しで車中から見られることも多々あります。
レストランと間違われることもありますが…。
地域福祉センター鹿川の送迎車輛
施設の配色を決めた坂上さんも大満足の色彩でした。施設の外観ともマッチしています。
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